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総合技能学園・パイロット科(癖毛爆男の手記
この国には大きな学園がある。

学校、という訳ではない。だが、様々な方面への学科が備わり、この学校の教育機関の柱として成り立っている。

パイロット科・剣士科といったものがで存在する、そこは訓練校である。

国防の人間を養成する為の期間であり、首都である都市船の最上部、つまり地表に露出する形で建造されている。

学校はかなり大規模であり、様々な学科をカバーしているだけはある。
巨大な校舎、巨大な校庭・様々な訓練施設。

その訓練施設の中でも一際目立つのが飛行場だ。

恐ろしいほどの面積を誇り、さまざまなアイドレスがそこで整備、テスト、運転されている。

また、この学校からでも希望山(カルデラ)は見える。あの山はどうやら、この国のどこからでも見えるらしい。

学園には制服がある。この制服自体は学科全てが共通のものであるらしく、女子はワンピースと胸元のリボンが目立つ淡いピンクの制服。男子はブレザーの制服である。

見た感じ、極々普通の制服だな、と思った。

赤い髪に良く似合うな、と自然に思った。

普通科などのごく普通にある学校の説明文は省き、今回はパイロット科の生徒達に取材をしてみた。

教室内ははてない県人特有の赤い髪が良く目立つ。どうやら、パイロットスーツの試着をしているようだ。

パイロット科、とは言っても生徒達は別に他の所と変わらない。
パイロットスーツの試着をしている生徒のほかにも・・・前の授業が調理実習だったのだろうか? 制服の上からエプロンをつけたまま寝ていたり、マンガ読んでたり、犬と遊んでいたり。こういうところが「頭が悪そう」といわれる所以だろうか?

実際、パイロットスーツを着ている子供達も、真面目に取り組む、というよりは新しいおもちゃを手に入れたような表情をしている。

私は中に入り、自己紹介をした。生徒達はこぞって私のカメラの前に立とうとする。
 ・・・だから、そういうのをやめなさい、君達は。

パイロットスーツを見せてもらうと素材は合成ゴム素材でよく伸びるし、頑強である。
ためしに、様々なポーズをしてもらうと、彼らは簡単にこなして見せる。
どうやら、物としてはいい物らしい。

上下がつながっている、F1やツナギのような構造で、着るときは背中のほうから一気に着るらしい。

手や足の部分にはさすがに生地はなく、手には手袋、足にはブーツを各人がサイズを精密に測って、作るらしい。

これは実作業を行う手や足の感覚をできるだけ殺さず、かつ、保護するためだとか。

出撃の前にはそれにマフラーをつけている。これは防寒などの役割も果たし、場所をとらない理由からコクピット内に持ち込み、汗を拭くという使い方をしている生徒もいるようだ。

スーツの各所にはぽっけが着いており、そこにマフラーや簡易医療道具などの簡単なものを入れるらしい。

生地は何層にもなってできており、防寒などに優れるらしい。最も、通気性は悪そうだが。

ひとしきりスーツを見せてもらったところで、学生たちにカメラの前に立ってもらい、何枚か写真を撮る。

みんな、思い思いのポーズを取り、にこやかに笑っていた。

この日は彼らは休みであった。それぞれの家に帰るというので、私も帰りがてらついていく。

まず、最初に向かうのは商店街だ。住宅街を飛び越え、ここに行く目的があるらしい。
様々な人たちが行き交う中、彼らの目的地は「味のれん」らしい。

そういえば、私もよく味のれんで学生たちが来るのを見ている。

味のれんにつくと親父さんがにこやかに出てきだ。

「今日ははやかったとね?」
「うん、今日は取材されてっから!」
「ほほう、なら、おいも面白かこと言わんと・・・」
「おっちゃん、やめとけって、おっちゃんの冗談面白くなか」
「なにー、お前ら、どうやらこのパイは要らないようだな」
「あー、殺生、後生だ、おっちゃん」

とまぁ、こんな風に会話をしている。「アンタも食べね」と、新作のマンゴーパイを頂いた。

彼らはそれを近所の空き地で食べて、それから、家に帰るらしい。これが休みの日の贅沢だという。

話の内容は将来の夢、今日の学校の出来事、友達の噂話、授業の内容などなど・・・

とても普通の、ただの学生にしか見えなかった。そこには年相応の少年少女たちの夢や希望、現実と日常が交錯している。

だが、彼らはパイロット科の生徒なのだ。

 ・・・彼ら学生も、いつか戦場に立つ日が来るのだろうか? それは、なぜだかとても悲しいことのように思えた。そのために訓練しているにも関わらず。

彼らはその後、自宅に帰る。この国のベッドタウン、ただの一軒家が立ち並ぶその町へ。

私は来た道を取って返し、味のれんに向かった。どういうわけか、今日は飲まずに入られない。そんな気分だった。

町を歩けば・・・鯉のぼりが見えた。まさか、この取材をした日が「子供の日」とは・・・なんとも、因果な運命である、と最後に自嘲したのを記し、今日の取材を終える。

(5/5 癖毛爆男

(文:癖毛爆男)


要点:・エプロン
周辺環境:・大和丘商店街・味のれん・大火山(カルデラ)・近所の空き地・普通の一軒家・学校

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最終更新:2007年05月28日 23:02