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二つの結婚宣言 - (2008/11/22 (土) 00:28:27) の1つ前との変更点

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2054年4月。 今年も陵桜学園では、たくさんの新入生が入学しました。 この双子の姉妹も、そのなかの二人です。 この姉妹には、入学してから、真っ先に訪れたい場所がありました。 ~(図書資料室)~ ・・・・・・・・・・・・  『 COMMAND 』 「search!」  『 KEY WORD 』 「え~と、ta, chi, ba, na, ka, no, to, っと、」 「さあさ、おいでませ! 高校時代のお と ー さ ん!」 ・・・・・・・・・・・・・  『 FILE OPEN!(立体映像 再生)』 「ほわわぁぁぁぁーっ!! わッ 若あぁ~~~いぃ!!!」 「わ、意外。カワイイじゃん」 「それとそれとコッチは・・・・と・・・・・・・ ふ、ふ、ふぉぉぉぉぉぉ!!?」 「ちっとは落ち着きなさいよ」 「こ、こ、これは、プ、 ロ、 ポ、 オ、 ズ、 ですよ!」 「ホントだ。卒業文集によくこんなの書けるよね。・・・・・・・・・・  『右記の誓いを、全力で果たすことを、ここに誓います。』  だって。ふふ、こういうトコ真面目よね~」 「ほらほらコレ~、お母さんのもあるよ~ プロポーズ」 ・・・・・・・・・・・・・・ 「むっふっふ~ 眼福眼福。これは、おばあちゃんたちのも見ないとだわ。」 「そういえばこの学校の出身だったよね、二人とも」 「search!search!search! っと・・・・・ あれ、この時代はまだ紙だわね」 「別棟の保管庫みたいね。重いぞ~ 紙の本は・・・・・」 ・・・・・・・・・・・・・・ 「ん~、これは予想以上に、大変だわ」 「ねー、“Hiiragi”って、木へんだっけー」 「木偏に冬よー」 ・・・・・・・・・・・・・・ 「よく考えると、こなたばーちゃんの旧姓知らないわ私・・・  ねー、かがみおばあちゃんのクラスにいないー?」 「いないみたいー」 ・・・・・・・・・・・・・・ 「それにしても、紙の本って面白いネ~。ホラ、いろんなモノが  挟まってるヨ。写真にラブレター、寄せ書きに・・・・・  アレ? これは」 「ちょっと待って、崩れそう」 「え~となになに、『 結 婚 宣 言 』っと」 「泉 こなた に 柊 かがみ  って、えっ・・・・・・・・・・・・・」 「なに? なに? えっ・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 その日の夕暮どき。 時は流れ、校舎のかたちは変わっても 学窓を染める、この茜色は あの日、とりとめのないおしゃべりの かけがえのない時間を やさしく包んだ時のまま いつまでも、いつまでも、変わらないのでした。 先刻の、双子の姉妹の姿は、 同じ茜色の、人気のない校門の袂で、見ることができます。 「なんか、ジーンと来ちゃったネ(グスッ)」 「ホント、嬉しくなっちゃうよね(ズッ)」 「わたしたちのこの体の中には、50年越しの愛が詰まっているんだからネ!」 「そりゃイタイ台詞だわね。でも今は許す」 「ね、今度の日曜、おばあちゃんたちに会いに行かない?」 「そうだね、私たちから言ってあげないと。   『あなたたちは、立派に誓いを果たしました。    今日のわたしたちが在るのは、あなたたちのおかげです』ってね」 「そりゃイタイ台詞だわネ」 「今は許して」 「あ、コピー取ってきた?」 「バッチリ」 「いっぱいお話したいネー」 「そうだねー」 (そこにはこう書かれている) 結 婚 宣 言 わたしたちふたりは、男女のような婚姻は叶わずとも、決して憾まず、 魂のまじわりにおいて、それに一片も欠くることなき人生を、 共に歩むことを、ここに誓います。 わたしたちは、互いが良き妻であり、良き母であり、 それぞれの伴侶の、良き理解者であり続けるため、 互いに助け合い、互いに慈しみ合い、互いに励まし合うことを ここに誓います。 右記の誓いを、互いの両親と、姉妹と、わたしたちを愛してくれた、 すべての人たち、これから生まれてくる子供たちや、孫たちの名にかけて、 全力で果たすことを、ここに誓います。 泉 こなた 柊 かがみ **コメントフォーム #comment(below,size=50,nsize=20,vsize=3)

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