「…もしも、こなたが原作版と入れ替わったら? 後編」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
…もしも、こなたが原作版と入れ替わったら? 後編」を以下のとおり復元します。
―翌日。 



給食と雑談も終わり、午後一発目の授業は体育だ。 
腹ごなしにはちょうど良いかもしれないが、 
なんせ7月だ。容赦ない日差しが私を照りつける。 



「あぢぃ゙~~。」 



いや、暑いだけなら良い。今日に限って近所を周回するマラソンだという。 
…何の罰ゲームだ、これは? 



こんなものは早く終わらせるに限る。 



脳内で”気合い”という名のニトロ(ナイトラス・オキサイド(N2O))を 
一気に注入する。素敵なスイッチひとつで50~100psアップだ。 



…脳内でのみ。 



「とりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 



風鳴りが増す。 



―瞬間。 



いきなり地面がグラついた。 



…地震か!?と思ったら違った。 



全身すべての力が抜けて行くのが分かる。 
魂か何かが引き抜かれるように、私の意識もそこで途切れた。 
・・・・・。 
・・。 



・・。 
・・・・。 
―ゆっくりと、意識が戻ってくるのを感じる。 



…言わんこっちゃない。多分熱中症あたりで私は倒れたのだろう。 
状況から判断して、たぶん現在位置は保健室のベッドの上とかだろうか。 
そよそよと吹く風が私の頬をなでている。 



…まだ目を開ける気にはならない。 



…口唇を何かで塞がれている様な、感覚。 
…続けて、何かやわらかい物が侵入してくる。 
…「それ」が私の舌を発見したようで、優しく絡んでくる。 



―心地良い。 



…そろそろ起きていいだろうか? 



―うっすらと目を開ける。 



「……!!!!?」 



…目の前にかがみの顔。切なそうな表情をして、 
閉じられた目には少し涙も溜めている。 



曖昧3cm♪ 
…どころではない。マイナスがつくよっ!!! 



「ん゙~~~゙!!!!」 



―ジタバタと暴れてみようと思っても、できなかった。 
…手首ごと、がっちりホールドされている。 



ありていに言えば、マウントポジション。 



―この状況下でも、足を使って撃退は可能だが、 
さすがの私でも、かがみに使う気にはなれない。 



「んぅ…ぷはっ。」 



―と、かがみの方から唇だけ離してくれた。 



…どちらの物かも分からない唾液が、ツー、と垂れて、 
開け放しの窓から照らす夕日に反射してキラキラ光っている。

「かっ、かが…!」 
「ゴメン!!!……なさい。」 



―先に叱っておこうかと思ったが、先を越された。 
…だが、謝ってもらっても、許せなかった。 



「かがみっ!!!」 



…寝てるのを良いことに、私の気持ちなんか完全に無視して、 
それで、自分の気持ちだけ良いように押し付けるなんて…。 



―そんなの卑怯だよ!!!! 



…上記の7文字に、自分の思いをすべて叩き込む。 



「…だって。…だって、仕方がないじゃない。」 
「…?」 



―何がどう「仕方ない」のだ? 



「アンタに…キョヒられたって、"はいそうですか…。"って 
簡単に、自分の気持ち、…変えられないんだよ?」 
「……。」 
「…だから、…だから。…苦しかった。……切なかった。……悲しかった。」 
「…気づいたら、…アンタを、…奪ってた。……ゴメン。」 



―かがみの顔は、怒られているときの子供の顔みたいに、 
目が泳いで、寂しそうに下を向いている。 



…「本当に」悪いことをした。とは思っているらしい。 



―かがみの気持ちが全く分からない訳ではない。 



―恋した分だけ、拒まれたときに発生するであろう、鬱屈な気持ち。 
後から膨れ上がるその気持ちを抱えきれずに、晴らす場所を探していた。 



―その場所が、私の口唇だった。という訳だろうか? 



「でも、シちゃった時は、すごく…気持ちよかった。」 
「なっ…!?」 
「どうしようもなく…、心地よかった…。 
このまま時が止まったらって、思った。」 



―かがみの顔が、また近づいてくる。 



またやるつもりだろうか? 



―と、思ったら、首の左側で静止した。 



…舌で…触れられる。 



「うひゃぁ!?」 



―声に出てしまう。 
…構わず、かがみの舌が、耳の辺りまでゆっくりと這い上がってくる。 



私の頭のヒューズが何個かトンだ気がする。 
―もう訳が分からない。…さまざまな思考が、 
頭の中をぐ~るぐ~るとゆっくり、回転し始める。 



…一番の常識人だと思っていたんだけどこんなの絶対違う! 
あぁぁぁ…かがみが変だ…かがみが変だ…かがみが…… 


―耳元でかがみが、ささやくように言う。 



「こなたのこと…大好き。」 
「こなたと…ずっと…ずっと…一緒にいたい。」 
「もう絶対…放してあげない。」 
「こなた…。大好きだよぉ…。こなたぁ…。」 



―かがみの放つ一言一言にアタマがクラクラしてるのが分かる。 
…あぁ…もう、…どうにでもしてくれていいよぉ…。 
…考えるのもメンドクサイよぉ・・・。 



―耳たぶを甘くかまれた後に、強く吸われる。 



「ひゃっ!!?」 



―体中に電気が走ったような感覚。 
…直後、全身を覆いつくす、脱力感。 



…また、かがみの顔が正面に来る。 
すでにかがみの目は、とろ~んとしていて、ほっぺたは紅潮している。 



―私も同じ状態なのは百も承知だ。 



「キスして、い~い?」 



…返事のかわりにコク…とうなずくと、嬉しそうにかがみが唇を塞ぐ。 
…もう…抵抗はしない。 



…それよりも、この、変なかがみの強烈な”デレモード”って奴を 
楽しみたくなってきた。 



…これだけひどい事をされてるのに、かがみのことが許せてきた。 



…何より、かがみがすごく…かわいく見えてきた。 



…とある感情に…気づく。唐突なものではない。 
元からソコにあって、いま…ゆっくり…ゆっくり広がっていく感覚。 



―そっか、私もかがみの事が、”好き”だったんだね…。 



「ちゅぅぅ…んくぅ…うぁん…んんぅ…。」 
「んぅ…ふぁふぁいん。(かがみ。)」 
「ん~?」 
「ぷはっ…私も…大好きだよ?」 
「うんっ!」 
「ん~!!!!!??」 



―キスはまだ続く。 



fin 


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- たまらんぐふ  -- かがみんラブ  (2012-09-24 06:06:16)
- GJと言わざるを得ない  -- 名無しさん  (2010-03-31 00:09:19)
- その辺の18禁同人よりエロくて切ない…  -- 七市  (2010-03-30 00:14:18)
- エロパロスレの作品より官能的だと思った。gj  -- 名無しさん  (2009-12-05 22:03:35)

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