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コンプ・卒業式ネタ」を以下のとおり復元します。
さて、そろそろいいかな? 
頃合を見計らって私は体育館裏へと向かった。 
今回ばかりは予想がしづらい。五分五分ってトコかな? 
来ていてほしいような、でもなんとなく来ていてほしくないような……。 

あ。 

……いた。 

いつも通りの、というか一時間ほど前に別れたばかりのツインテールの後姿。 
こっちとしては期待通りの行動で嬉しいはずなんだけど、でもなんとなく寂しい気持ちもするのはどうしてだろうね? 

よくわからないモヤモヤを胸に抱えつつ、私は努めて明るく声を出した。 

「やふー! かーがみん!」 

とにもかくにも、私のドッキリラヴレター大作戦はここでネタバラシ。 
あんまり引き伸ばすようなもんでもないしね。 

「…………」 

かがみは黙ったまま、私に背を向けている。 

あれれ? 
てっきり、顔を真っ赤にして『な、なんであんたがここに!?』とか言うのを想像してたのに。 

「…………」 

……ひょ、ひょっとして。 

嫌な汗が背中を伝う。 

「か、かがみ……?」 

怒ってる……? 

段々雰囲気が重たくなってくるのを感じながら、私は懸命に言葉を探した。 
だが、次に口を開いたのはかがみの方だった。 

「やっぱり……あんただったのね」 

やっぱり? 
ってことは……。 

「な、なんだ。バレてたんだ」 
「……あんたの字くらい、一目見れば分かるわよ。この三年間で何回も見てきたんだから」 
「あ~……そりゃそうか」 

抜かったな。筆跡くらい変えるんだった。 
まあでも最初からバレてたんなら、別にそんなに怒ってもいないよね……って、あれ? 

かがみはいまだに、私の方を見ようとしない。 
私に背を向けたまま、じっとその場に立ち尽くしている。 

「……? か、かがみ?」 
「…………」 
「……えっと……」 

どうしよう。やっぱり怒ってるのかな? 
とするとここは、素直に謝ったほうがいいよね? 
高校生活最後の日に、こんなくだらないことで親友と仲違いなんて、馬鹿らしいにも程がある……。 

そう思い、私はこほんと咳払いをした。 
大丈夫。かがみのことだ。 
誠意を込めて謝れば、きっと笑顔で許してくれるはず。 

私が謝罪の言葉を述べようと口を開いた瞬間、小さな呟きが私の耳に届いた。 

「……で、話って……何なのよ」 

……。 

え? 

「……あるんでしょ? 私に、その……話が」 

「…………」 

私は一瞬、かがみが何を言っているのか理解できなかった。 
だが、彼女が私に謝罪を要求しているわけでもなければ、そもそも怒っているわけでもないということに気付いた時、全てを理解した。 

……誤算だった。 

手紙の差し出し主が私だと気付いた時点で、当然それは『嘘』であるとかがみは気付く。 
その前提があったからこそ、私はこの作戦を思い立ったのだ。 

だがもし、彼女が別の解釈をしたのなら。 

手紙の差し出し主が私だと気付いてなお、それを『嘘』だと思わなかったら――。 

それは、つまり……。 


今、私には二つの選択肢が与えられた。 

まず一つ目は、最も現実的で、かつ平和的な選択肢。 
彼女を騙したことを謝罪し、全部『嘘』だったのだとネタバラシをする。 
ついさっきまで、私にはこの選択肢しかないはずだった。 

しかし今、二つ目の選択肢が追加されてしまったのだ。 

それはつまり、この『嘘』を『嘘』でなくする、すなわち『本当』にしてしまうという、極めてリスクの高い選択肢。 


永遠に続くとも思える沈黙の中、私が選んだ選択肢は――……。 




終 


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- さあ続きを書く作業に戻るんだww  -- 名無しさん  (2008-07-18 13:58:14)
- 待て待て待てwww &br()続きを激しく希望する  -- 名無しさん  (2008-07-18 09:36:12)
- 続きが全力で気になるw  -- 名無しさん  (2008-07-13 22:26:11)

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