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切ない気持ち - (2012/04/11 (水) 16:47:21) の編集履歴(バックアップ)


恋の始まりに理由はない、好きだと分かった瞬間から私は恋する乙女になった。

何でだろう?私は二次元にしか興味がないオタクなのに……。

でも、この恋は実らない……絶対に叶うことはない……。

……かがみ……何で……女の子なの?


――切ない気持ち――


気がつけばかがみの事が好きになってた。

いつの間にか……ね。

でもさ、好きで居るって辛いね……。

片思いって……辛いね……。

切ない……一言で言ったら切ないかな。

かがみが頭から離れなくてさ、夜とか眠れないんだよね。

眠れなくて、寝不足になって、目の下にクマが出来て……そして毎日を過ごす。

アハハハ、恋って凄いね!

だってこの私をここまで変えちゃうんだもん!!

恋のおかげでネトゲをやる時間が減ったよ、ゲームをやる時間も減ったよ。

でも勉強はしない、それは元々だし普段かがみの事しか考えられないから勉強したって覚えられない。

え?夜は何をしてるんだって?

……寝れないからさ、かがみの事を考えるんだ。

今日かがみはどんな表情をしてたんだろう、どんな事を話していただろう……学校での時間を夜思い出すんだ。

……辛い、物凄く辛いよ。

眠れないのが辛い訳じゃない、でも……辛い。

……どうしてかがみは女の子なんだろう。

もしかがみが男の子だったらここまで悩まないで済んだのに、どうしてなんだろうね?

……ね?神様って……平等じゃないよね……。

辛いよ、もう本当に。

耐えきれないよ、こんなにも胸が締め付けられてるんだもん。

……あぁ……今日もやっぱり……涙が出ちゃう。

どうして……かがみは女の子なの?

どうして……かがみと私はただの友達なの?

私とかがみは……友達の先に行けないの?

行きたい……友達の先に行きたいよ……。

こんなに強く想ってても……駄目なの?

……やだよ……こんな……こんな……。

……かがみ……私はかがみが好き……誰に何て言われようと好き……。

こうして、私は眠れない夜を過ごす。

人知れず涙を流しながら、自分の運命を呪いながら過ごす。

神様の悪戯……に負けそうになる、気持ちが折れそうになる。


……苦しいよ……苦しい……。

――――――――――

次の日の朝、いつも通りにかがみ達と学校に向かう。

私の好きな時間の一つだ、こんなにも近くでかがみを見つめる事が出来る。

でも最近はしんどい、寝不足も原因の一つだし……やっぱりかがみかな……伝えたいけど、伝えられない。


「ん?どうしたのよこなた、元気ないわね?」


「む~……ネトゲのやりすぎで……寝不足なんだよね……」


「お前なぁ……いつか身体壊すぞ……」


うん、身体はまだ壊れてないよ……まだ大丈夫。

でもさ……心が駄目なんだよ……もう心が……限界なんだよ……。

伝えたい、伝えたいよこの気持ち。

でも伝えられない、伝えてはいけない。

私とかがみは女の子同士、これはいけない事なんだ。

……どうすればいいのさ!?

女の子同士だから駄目ってすぐに諦められる程私は人間が出来てないんだよ!?

諦めろって言われて……諦める事なんて……出来ない……。

……あ……いけない……涙が……。


「……ふあぁ~……」


「実に大きい欠伸ね……ちゃんと寝なさいよ……」


かがみに泣いてる所を見せられる筈がない。

この場は欠伸で誤魔化すことが出来たけど……いつかは我慢が出来なくなる。

……でも、諦める事が出来ない。

一体どうすればいいのさ……!!


「…………こなた……」

――――――――――

雲一つない空、どこまでも澄み渡る青。

私は今屋上に居る、とうとう私に我慢の限界が訪れたみたいだ。

さっきから涙が出そうでたまらない、授業中でも何回か出そうになった。

……そして昼休み、今の状態でかがみと会う事なんて出来ない。

会ったらその瞬間……私の中が壊れる。


「……もう……無理だよ……!!」


大切な人に嘘を重ねていく……もう嘘をつくことは出来ない。


「やだよ……!!こんな気持ち……!!胸が……痛い……」


どうしてこうなっちゃったんだろう。

戻りたい、かがみと一緒に笑いあえたあの頃に戻りたい。

戻って……どうするの?

戻ったって何の解決にもなりやしない、私の心はちっとも救われない。

……今は……誰も居ない……よね……じゃあさ……。


「……う……ぅ……うぁ……うああぁぁ…………」


……泣いても……いいよね?


「こなた!!」


その時私は気付かなかった。

扉の前に大切な人が居た事を。


「……か、かが……み……」


「アンタ……一体どうしたのよ!?」


急にかがみが怒鳴り散らしながら私に歩み寄ってくる。

思わず私は後ずさりをしてしまう。


「……別に……何でも……」


「嘘言うな!じゃあ何で泣いてたのよ!!」


泣いてた……まさか……見られてた……。

どうしよう、どうしよう、かがみに嫌われる。

私がこんなに泣き虫だったなんて知られたら……嫌われるに決まっている。

嫌だ、嫌だ、嫌だ……。


「せっかくの昼休みなのに……一人でこんな場所に居て……しかも泣いてたなんて……これで何でもない?ふざけないでよ!!」


「……うぐ……ぅ……」


「ねぇ……話してよ、何をそんなに悩んでるのかさ……」


話せない、話す事なんて出来ない。

話したらそれこそかがみに嫌われる。


「……ひっく……ぐす……ふぐ……」


何も出来なくて泣くことしか出来ない私。

子供みたいに泣くことしか出来ない……最低だ……私……。


「こなた……うりゃっ」


「ひゃう!?」


え?え?え!?

か、かがみに抱き締められた!?


「泣いてちゃ分からないわよ……ほら、落ち着くまでこうしていてあげるからさ……話してよ」


……ずるい、ずるいよかがみ……だめなのに……これじゃ……なきやむことなんてできないじゃん……!!


「うわああああああぁぁぁん!!!」


「こなた!?」


「ひっく……えぐ……わああああぁぁん……」


「ちょっとこなた!?しっかり!しっかりして!」


「わああああぁぁん!ごめんなさい!!ごめんなさい!!」


「ごめんなさい!?どうして謝るのよ!!」


「だって……だって……」


っ!!駄目!!言っちゃ駄目!!


「かがみの事好きになっちゃったんだもん!!」


「っ!!!!!???」


……言っちゃった……。

もう……駄目だ……。

全部……終わった……何もかも……。


「女の……子、同士なの、に……好きに、なっちゃて……えぐ……ひっく……」


「……この馬鹿こなた!!」


っ……!!

……やっぱり……嫌われた……!!


「何でもっと早くに言ってくれなかったの!?」


え……!?


「好きだったんでしょ!?私の事が好きだったんでしょ!?何で言ってくれなかったのよ!!」


「だって……私とかがみは……女の子同士……」


「そんなの知らないわよ!!」


「っ!!!」


「何よ……馬鹿みたい!!そんな事でここまで悩んでたの!?泣いてまで悩んで……!!」


「……かが……み……」


「何で言ってくれなかったのよ!!ただ一言で好きって言ってくれれば良かったのに!!」


「だってさ……同性愛なんだよ……?」


「だから知らないって言っただろ!!」


「だって!!それでかがみまで迷惑かけたくないんだよ!!」


「迷惑かけられたっていいわよ!!」


「っ!!?」


「もう既に数え切れない程迷惑をかけられてるわよ!!もう見限るぐらいに!!でも何でいつまでもアンタと友達で居るか分かる!?」


「…………分から……ない……よ……やっぱり……私とは」


「好きだからよ!!」


「っ!!!!!!」


「好きだからアンタと一緒に居るのよ!!好きだから一緒に居たいのよ!!私の気持ちも知らないでアンタは一人で抱え込んで……!!」


「……ぅ……かが……みぃ……」


「こなた……言わせてもらうわ……!!……好きだから頼ってほしいのよ!!」


「うわああああああぁぁぁん!!かがみいいいいぃぃ!!!」


私はたまらずかがみに抱きつく。


「馬鹿!!馬鹿!!こなたの馬鹿!!」


「ごめんなさい!!ごめんなさい……!!」


「何でここまで傷付いてまで悩んで……一人で抱え込んで……!!こんな小さな身体で……!!」


「うぅ……えぐ……」


「もっと私を頼りなさいよ!!一人で全部解決しようとしないで!」


「うん……うん……!!」


「全く……アンタって奴は……どうしようもない馬鹿よ!!」


本当にそう思うよ、私は馬鹿だった。

何で言えなかったんだろう、どうしてかがみを信じられなかったんだろう。

ただ一言、好きって言えば良かったのに……。


「……決めたわ、私はこれから先ずっとこなたについて行くからね!!嫌と言っても一緒に居るんだからね!!」


「かがみ……かがみぃ……!!」


今まで一人で夜に泣いていたのが本当に馬鹿らしい。


「……だからさ、思い切り泣いて。今までため込んでたその悲しみをさ……私にぶつけてよ……全部受け止めてあげるからさ」


「いい……の?」


「当たり前でしょ、こなたなんだから」


その一言で私の涙腺は崩壊した。

――――――――――

「……」


清々しい、今までの嫌な気持ちが全部無くなった。

あんなに締め付けられていた心が今はこんなにも……。


「……気持ちいい?」


「……うん」


落ち着いた私は今かがみに膝枕をしてもらっている。

頭も撫でてくれてとても気持ちいい。


「実はね、今日の朝……気付いてたのよ」


「え……?」


「だっていつものこなたじゃなかったし……アンタ気付いてないみたいだけど口に出してるのよ?私の事……好きだって」


「っ!!!」


「これで確信したわ、こなたが私の事好きだって……」


……最初から知ってたんだ……。


「でもまぁ今日私から告白しようと思ってたし、ちょうどよかったかな」


告白……!?

……何だ、結局変わらないじゃん。


「……改めて、これからよろしくね……こなた」


「私こそ……よろしくね……かがみ」


片想いは切なくて辛い、でも両想いは逆。

こんな開放感を感じたのは久しぶりだよ……。


「……ん……」


「……眠くなっちゃった?……いいわよ、寝ても」


「……うん……お休み……かがみ」


そして私は夢の世界へ旅立つ。

再び目が覚めた時、かがみが私を膝枕していてくれるのを望ながら。


  • END-

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コメント:
  • 切ない片想い〜…(;_;)グスン -- 無垢無垢 (2009-05-07 18:18:38)
  • (';ω;`)ブワッ -- 名無しさん (2009-04-28 12:36:16)
  • 片想いする事の切なさを歌った某曲のイメージですか?
    弱気なこなたも大好きです! -- ちくりん (2009-04-27 16:34:18)
  • 漢っぽいかがみにちょい感動。
    こなかがも良いけどかがこなも素晴らしい! -- こなかがは正義っ! (2009-04-23 15:06:37)


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