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今日はゆかちゃんが居らんからのっちと二人きり
なんだか少し照れるけど、態度には出さない

のっちはのっちで相変わらずで、ゆかちゃんみたいに物事を上手く運べない
だからあたしはわざとつまらなさそうな顔をする


「…あ~ちゃん、」



躊躇いがちにあたしの名前を呼ぶのっちはすごく可愛くて
実際はあたしの方が小さいのに
とてもちっちゃく、ちっちゃく見えた



「次、どこ行こっか」

「…のっちが決めてええよ。
あ~ちゃんの行きたいところはもう全部回ったけぇ」



じゃあ、とのっちが指をさしたのは


…ゲーセン。


この子は…どんだけゲームすれば気が済むんじゃろ。



でも

予想は大きく外れて、のっちが好きそうなわけのわからんゲーム機はスルー。

たどり着いたのは、プリクラのコーナー。


「三人では撮ったことあるけど、二人ではないじゃろ?
だから今日は絶対撮るって決めてたんよ」


はにかみ笑いを浮かべるのっち。
なんだ、何も考えてないようで、ちゃんと考えとったんじゃなぁ…


「どれで撮る?」

「これ!!」



見た目がピンクでキラキラのシャンシャンで
あたしの好みにぴったりのやつ。

のっちの顔がひきつったのは見ないふり。



あたしは手早くモードと背景を決める
のっちは手の速さに目が追い付いてなくて、しぱしぱさせていた。


「はいっ、撮るよ!!」


のっちをぐい、と引っ張って
自分の中で100点満点の笑顔を浮かべる。



触れ合った肩と肩が

絡めた腕と腕が

いつもより近い顔と顔



全てにドキドキした。



「あ、ボーナスショット。
変顔でもする?」

にへらっ、と笑ったのっちの首に抱きついて



合わさった唇

華やかな音と共に切られたシャッター

離れるのが惜しいよ
腰に回した手は離さないでね。



『あと10秒だよ♪』


流れた機械の音声にハッとして
急いでプリントアウトするプリクラを決めて
あと1秒ってとこで選び終わる。


ほっと一息ついて、重なった視線
込み上げた笑いに耐えきれなくて


笑いながらもう一度あたし達は唇を重ねた。



「これ、ケータイには貼れんね」


ちょっと赤い顔でプリクラを眺めるのっち

あたしは意地悪をしたくなって
一枚だけ切り取ったプリクラをのっちのケータイに貼っつけてやった。



「あっ!?」

「隙あり♪」



たぶんこんなプリクラ、のっちじゃなかったら恥ずかしくて貼れんけど
のっちだから、貼れるんだよ。


自分のケータイの電池パックカバーの裏に
ちゃっかり貼っといたんよ


のっちは何かが違う、不思議な存在だから







最終更新:2008年10月10日 16:08