今まで一人歩いてた道を君とふたりで歩く。
自然を装って繋いだ手。
本当は君に触れるたびにドキドキしてるんだよ?
「うわぁ〜満開!!めっちゃキレー!」
ドキドキを悟られないように、わざと繋いだ手をぶんぶん振ってみる。
柔らかく微笑んでくれた彼女が眩しくて、桜並木に視線を戻してしまった。
春は好き、だなぁ。
自分で買わなくったって、お店や街に溢れるカラフルな色の服を見ればワクワクするし。
春の穏やかな陽気に眠気を誘われて、転寝するのも気持ちいい。
ふと斜め下を見下すと、遠くを見つめる彼女の瞳。
何か考え込んでいる時の、真剣な眼差し。
彼女が
考え事に没頭する時の、感情の消えた顔。
だけど、その無機質な美しさに目が奪われる。
「ゆ〜かちゃん」
彼女がどこか遠くに行ってしまいそうで、咄嗟に呼んだ名前。
少し声が裏返ってしまった。
「今度、お花見しようよ?パーティーなんて大袈裟なものじゃなくて、カフェでコーヒーでも買って、ぶらぶらお散歩しながら、さ」
「いいねwお花見散歩♪」
繋いだままの手がギュッと握られた。
だけど、少し笑顔がぎこちないよ、ゆかちゃん?
ねぇ、ゆかちゃん。
何を迷ってるの?
何を躊躇ってるの?
何を怖がってるの?
想いを告げた。
キスをした。
一緒のベッドで手を繋いで眠りについた。
だけど、
まだお互いの熱を知らない、わたしたち。
「ね、、ゆかちゃん、、、今日、、」
もっと深く君に触れられたら、もっと君を知れる?
「泊まっていかない?」
指先の温度が上昇する。
小さく頷いてくれたゆかちゃん。
だけど、その表情は読み取れない。
ねぇ、ゆかちゃん。
君の不安をわたしに教えてよ。
最終更新:2009年05月13日 22:36