ズルイよ。
ずるい。
ねぇ、なんで、、
「ダメだよ。。」
なんで、そんな優しいの?
なんで、こんな私に優しくしてくれるの?
「きっと、ゆか、のっちを壊しちゃう」
「いいよ」
ギュッと抱きしめられた。
あったかいのっちの腕の中。
「壊れないから」
やさしいけど、力強くはっきりと響いた言葉。
のっちの指が私の髪をゆっくり梳いていく。
こんな風に髪を撫でてくれる人は初めて。
いつもそうやって、ぐしゃぐしゃにこんがらがった心も不安も、やさしく解いてくれたね。
「ゆか、泣き虫だよ?」
「うん。だから、のっちの前で泣いてよ。一人でとか、ましてや他の誰かの前で泣かれたら困るんよ」
——いつだって、そばにいてくれなきゃ、嫌なの。
「本当は寂しがり屋なんも知っとるし、」
——ワガママだって呆れない?
「もっとワガママ言って、」
——重荷にならない?
「もっと甘えてよ?」
口にしなくても、見透かされてる。
不安も強がりも、全部。
——だけど、やっぱり、、
「・・・素直、、じゃないし」
「んー?大丈夫。のっち、
ツンデレ研究会だから」
「・・・なんよ、それ。。意味分からんし。。」
彼女の背中に手を回して、ギュッと抱きしめ返した。
もう自分から触れることに、後ろめたさは感じなかった。
「だから、、さ、、あんま、何回も言わせんでよ。。」
本当は、素直に、この腕の中に帰りたかった。
「ゆかちゃんの全部を愛してる、、」
あぁ、、バカだな。
この温もりを知ったあとで、どうして離れようなんて思えたんだろう。
今更、彼女を失えるわけがない、、のに。
「ゆかちゃん、、、ねぇ、愛して」
不安だったのは、のっちも一緒だったんだね。
ねぇ、のっち?
後悔したって知らないよ?
ゆかは欲張りだから、一度手に入れたものを手放すつもりなんてないんだから。
一度あげたものを返してなんて言わないけど、ちゃんと大事に扱ってね?
「のっち、、」
ねぇ、のっち。
のっちがそばにいてくれるなら、もう迷ったりしない。
何があってもひたすら、のっちだけを想い続けるよ。
「ゆかの“今とこれから”を、、もらって下さい」
最終更新:2009年05月14日 03:47