《現在》
サイドN
原因不明の体調不良だって、取り繕った様にも見えるその寂しげな笑顔だって、
今になってわかったんだよ。全部のっちのせいだったって。
“気付くのが遅すぎた”って、ありきたりな言葉で反省しても、
雲ひとつない真っ青な空みたいに空っぽになっちゃった心は、そう簡単には塗り潰せなかったよ。
だって当たり前じゃんか。ねぇあ〜ちゃん?あ〜ちゃんの変わりなんかどこにもいないもん。
そんな事言ったら“いられても困る”って、またあの顔で笑うかな?
そんなふうに寂しげに笑うのにそれすら愛しくて、それすらなくなってしまうのが怖くて、
真っ正面から向き合えてもいなかったのに無意識に閉じ込めちゃってたのかな。
季節が冬だったらよかったのにな。
息が白くなるみたいに言葉も白く残ればよかったのにな。
外が寒くなかったから言葉はすぐ空に溶けて消えちゃった。
だからうつむいたままのあ〜ちゃんに真っすぐ届かなかったのかな。
だって出会ったのも別れたのも春じゃんか。
始まりは嬉しくて、春の陽気に誘われて幼い恋心まで浮かれちゃって楽しいことばかりだったのにな。
虚しくも別れまでそんな楽しい春でさ。
あ〜ちゃんがいないのにやたら天気はいいし、幸せを願わないはずがないように空は晴れるし。
雲ひとつない真っ青が今ののっちだよ。どうしようあ〜ちゃん。のっち空っぽになっちゃったよ。
強くなりたいと言ったけど二度と戻れない人の幸せを願えるほど、のっちは強くなんかなれなかったよ。
雨でも降ってくれれば悲しみに浸れるのかな?
あ〜ちゃんがいないのに、あ〜ちゃんがいないのに、馬鹿みたいに晴れんな。
《過去》
サイドN
『嫌じゃ。』
『なんで?』
『だってありえんティじゃろ!』
『ふざけないでよ、、。』
『どっちがふざけとるんよ、、。』
そりゃそうだよ。そうだけどさ。のっちはふざけてなんかないよ。
いつだってふざけてなんかないもん。本当は知ってるんでしょ?知っててあ〜ちゃん意地悪してる?それともいわゆる
ツンデレってやつ?
『彼氏おるじゃろ。』
『おらん。』
『嘘。』
『嘘、ちがう。』
だってもう別れるもん。そもそも彼氏なんかおらんし。別れるとかじゃないもん。
ねぇあ〜ちゃん?あ〜ちゃんが手に入るならそんな事簡単なんだよ。
ずっと昔からのっちの欲しいものはひとつだけだもん。それも知っててなびかなかったんだから、あ〜ちゃん相当なツンデレだよ?いや、もうツンツンだよ。
『きれいに、、』
『ん?』
『きれいになったら、』
『うん。』
『ちゃんと考えるけぇ、、。』
あ〜ちゃんだな。やっぱりツンデレだ。いまだかつてないくらいのスピードで片付けるよ。
そしたらあ〜ちゃん、のっちのことちゃんと考えてよ?ちゃんと見てよ?諦めは悪い方だから駄目って言われても相当しつこいよ?
むしろOKが出るまで納得しないもんね。
だからあ〜ちゃんは必ずのっちんとこ来るんよ。結論は最初から一個しか用意してないんよ。
だからやっぱりツンデレはもういいや。もうあとはデレでいいや。だってツンするだけ無駄だもん。
のっちは打たれ強いし、へこたれないよ。
あ〜ちゃんのことならいつだって待ってるんだから。いつまでも待つんだから。
でも結論が一個しかないんだから、結局時間がもったいないじゃんか。今までにもう何年も無駄にしちゃったんだから。
だからやっぱり迷ってないで、さっさとのっちんとこ来ればいいじゃんか。
最終更新:2009年07月17日 23:10