《過去》
サイドN
『わかってるよ、、、』
途端に周りの色が白黒に埋もれたから、目が見えなくなったって勘違いした。
『でも、大丈夫だから、、、』
寂しくないよって笑う姿。カラフルなはずなのに、白と黒でしかない。
『ちょっと辛いだけ、、』
いつか終わることを考えて、一緒にいたわけじゃないよ。
『笑って?』
むしろ終わりはないって、無理して笑いかけた。
あれ?勘違いじゃなかったかな。あ〜ちゃんの顔が見えないよ。
あ、違う。見えないんじゃなくて、見れないんだ。
“それでものっちが好きだから、全部許すから何も話さないで。何も聞きたくないから。”
そう言ってあ〜ちゃんはいつもの笑顔に戻った。
ごめんって言おうとしたら、『言わんで!』途中で止められた。
『言ったら全部“本当”になっちゃう、、。』
ごめん、あ〜ちゃん。
心の中で何度も言うから、伝わるといいな。
ねぇ、あ〜ちゃん。
のっち達、まだ一緒にいられる?
始まっちゃえば、いずれ終わることも知ってるのに、どうしてまた始めようとするのかな。
苦しくて辛いのに、またあ〜ちゃんをそうさせちゃうのかな。
だけどまた始まっちゃうのは、それでもやっぱり
のっちの世界はあ〜ちゃんばかりだからだよ。
《過去》
サイドA
『笑って?』
無理して笑ってくれたのっちを見て、“あ、まだ大丈夫だ。”そう思った。
『言ったら全部“本当”になっちゃう、、。』
そう。だからあ〜ちゃんも言わなくていいよね?
一度きり。一度きり。そう思うから。ごめん、のっち。
起こってしまった出来事を、なかったことにしたいなんて今まで思ったことなかったけれど、初めてそう思ったよ。後悔してる。ただの強がりでしかなかった。
ねぇ、のっち。のっちじゃない人とやったところで、全然良くなかった。のっちとの時はいつも色々我慢しなくちゃいけないのに。
のっちはどう?私と彼女。何が違う?何が一緒で、何が違う?
体のつくりは一緒でしょ?同じ女の子だもん。のっちとその人じゃ違ったけど。
じゃあ精神的な部分?どう違うの?のっちとその人じゃ違ったよ。
虚しいよ、のっち。
その人すっごい優しかった。体からも、心からも優しさがすっごい伝わってきた。
全然良くなかったんだよ?ちっともいけなかった。
だけど、なんだか満たされた気がした。
心が、心がね?あったかい毛布に包まれてるみたいな。そんな気持ちになれたの。
何でかな?愛してるのはのっちだけのはずなのに。
でもその答え合わせ、すぐできちゃった。
だって、のっちが愛してるのは私だけじゃないもんね。そうでしょ?
あってるはずだよ。
最終更新:2009年08月22日 21:47