Side A
のっちと付き合うようになってから数日後——
「あ〜ちゃん最近、図書館の子とよく一緒に居るよね?」
何の会話だったか忘れたけど、友達とそんな話になった。
「うんw」
付き合い始めたばかりだから、のっちの話題は少しくすぐったい。
でも、内容はそんな甘くなくて…。
「あの子って、なんか似てるよね?」
「え?」
「ほら、あ〜ちゃんの亡くなった彼にさ?」
「そう、かな?」
イヤイヤ、似てるでしょ、あたし。なに動揺してるのよ…。
「なぁに言ってるのよw似てるじゃんw犬っころみたいに懐くとことか、笑った顔とか。」
「まぁ、似てるけど…。」
その話題…
「あ。もしかしてあ〜ちゃん、それで一緒に居るの?」
ドクン…
少し痛いよ…
ほんの一瞬の間
「ち、ちがぁうよ〜wそんな訳ないでしょ?」
「だよねーwいくらなんでも、そんな訳ないよねー。あはははw」
あの時は、笑ってやり過ごしたけど…。
あの質問に、すぐに答えられなかった自分がちょっと、嫌だったの。
やっぱり、どこかで重ねちゃってるのかなって…。
それって失礼じゃないかなって…。
時々、自分が伸ばした手の先が見えなくなっちゃって、手探りになっちゃうの。
ちゃんと、のっちに伸ばしたはずなのにな…なんて。
弱気になっちゃうんだ。
でも…でもね?そんなあたしでも、いつもの『あ〜ちゃん』て呼ぶのっちの声と笑い顔で解るんだよ?
彼と同じ笑い方でも、解るの。
のっちが、彼のこと含めて『あたし』を好きって言ってくれたみたいに。
あたしは、似てるトコも似てないトコも含めて『のっち』が好きなんだって。
見えない先でのっちも手を伸ばしてくれて、ちゃんと掴んでくれるって
だからあたしも諦めないよ?
一番星
まだ誰かの言葉で、この手は震えるけど…
大好きなのっちに手を伸ばすこと
だって、そうするとね?
「あ〜ちゃ〜んw」
あたしを呼ぶ声
へへw
ほら素敵
世界はいつだって煌めくから
まだ、この先が見えなくても
のっちと一緒なら歩いて行ける
—fin—
最終更新:2009年09月03日 20:50