「のっちは良いな〜。素直でさ。」
「どうしたん?」
大きなため息をついてから話し出した私に聞いてくる。
「だって、可愛いと思ったらちゃんと可愛い言うとる。」
「ん?あ〜ちゃんに?」
「・・・うん。ゆかは思っても言えん。」
「あ〜。でも、言い過ぎて相手にしてもらえてない気も・・・。たははぁ。」
「まあ、そうだけど。」
それでも、言えるということが羨ましい。
私とのっちは、あ〜ちゃんが大好き。だから、時たまこういう話をしとる。
「ゆかちゃん
ツンデレだし。あたしは好きだけどな〜。」
「のっちに言われてもな・・・。」
「あはは。じゃあさぁ、あ〜ちゃん来たら、とりあえず可愛い言うてみるとか。」
「とりあえずって、ありえん。」
「だって、可愛いじゃろ?あ〜ちゃんは。」
まぁ、いつも可愛いと思うけど。
そんなことを言うてる間に、あ〜ちゃん登場。
「二人共、おっはよう!」
相変わらず元気だ。とりあえずのっちと一緒に挨拶を返すと、あ〜ちゃんは私の隣に座ってきた。
「あ〜ちゃん今日も元気じゃね?」
「もっち、天気もえぇし、良い日じゃろうてぇ。」
あ〜ちゃんの笑顔はいつも眩しい。う〜ん、ここは一丁。
「あ〜ちゃん・・・今日もかわえぇね。」
ぉお。意外とあっさり言えるものだと自分に感心。ところが・・・。
「嬉しいんけど・・・ゆかちゃんどうしたん?のっちみたいん事言うて。」
なぜか心配された私。
のっち・・・。
目の前ののっちを軽く睨んでみると、苦笑いののっち。
のっちを信じた私がアホじゃった。
また大きなため息をついてガックリとうな垂れる。
「ゆかちゃん?」
私の顔を覗きこんでくる。
「やっぱ、キャラじゃないか・・・。」
ぼそっと言って顔を上げると。
「う〜ん、たまには良いけど。いつものゆかちゃんの方が、あ〜ちゃんは良いけぇ。」
「いつも?」
「うん。子悪魔でぇ、ツンデレなゆかちゃんが好きぃ。」
ちょっと照れながら言う表情に、胸がキュンとする。
「ホンマに?」
笑顔で頷くあ〜ちゃん。
やっぱりあ〜ちゃん好きじゃぁ。私、たぶん顔がニヤケてる。
その様子を見ていたのっち。
「あ〜ちゃんあ〜ちゃん。あたしは?あたしにも何か言って?」
期待に満ちた顔で、のっちがあ〜ちゃんにおねだりしてる。
「ん?特にないよ?」
のっち撃沈。
「えぇぇえ!無いの?」
「うん、別に。」
「のっち、しょんぼり・・・。」
わざといじけて見せるのっち。でものっちは構って貰うだけで嬉しいらしいけど。
ホント犬じゃね、のっちは。
「・・・も〜、今日はどうしたん?なんかあったん?」
「それがさぁ〜、ゆかちゃんがさ〜・・・」
そう言いかけたのっちの足をテーブルの下で軽く小突いて、言うな〜という視線を送る。
「え?ゆかちゃん何かあったん?」
のっちが途中でやめたから、直接私に聞いてくるあ〜ちゃん。
「ぅん?別に何もないけぇ。心配せんでもえぇよ?」
笑顔で誤魔化す。
「そうなん?」
「そうそう。」
のっちも相づちを打ってくれる。
まだ納得しとらん感じだけど、そのまま。
「ふ〜ん。まぁ、よぅ分からんけど、とりあえずあ〜ちゃんはぁ、ゆかちゃんとのっち大好きじゃけぇ。二人と一緒に居れたら幸せよ。」
あ〜ちゃんのエンジェルスマイル。
それはもう、最高級の笑顔で・・。
もうその一言でのっちの顔はデレ〜っとしとる。
それに、たぶん私も・・・。イヤ、のっちほどではないはず。
一言で私たちをこんなにしちゃうんだから。
やっぱりあ〜ちゃんは私たちの・・・。
天使だ。
<天使>fin
最終更新:2008年10月17日 16:46