<鑑賞>
女体に似た形の岩があるという山に遊びに来たパッピローニと老師。しかしふたりにはどの岩も女体に見えてしまい、どれがどう、ということがない。わざわざこんな所まで来る必要なかった、スーパーの野菜売り場とかでも一緒だったと悔やむ二人だったが、そのとき岩の上で座禅を組んでいる美少女を発見する。それを見て、悟りを開きあらゆる物事への執着をなくした女の子へは性的イタズラとかしても怒られないんじゃないかと考えるパッピローニ。その横でおもむろに老師がこう叫ぶ。「なんだあの岩は!」……。
<解説>
パッピローニは少女だと感じ、老師は岩であると主張するのがこの噺のポイント。最後までそれは明確にはされないのだが、それが現世から逸脱した謎の美少女であるにしろ、あるいはただの岩であるにしろ、ふたりが気持ちよくなり、そして訴えられないのなら、このお話はハッピーエンドなのであると思う。
最終更新:2009年12月02日 09:13