物語第一章・学校編
第三節~ゴングは鳴った~ Aパート
~~~空き地~~~
「ここなら・・・邪魔は入らない・・・遠慮なく来な・・・」
白箕はその場の数名を挑発し、戦闘意欲を回復させた。
「死ねぇ!!」
鉄パイプを持った男が、白箕に思いっきり殴りかかった。
白箕は何も無かったかの様に、縦に振り下ろされる鉄パイプを横に避けた。
そして、すかさず男の腹を殴り、撃沈させた。
「こんなものか・・・今回も・・・暇はあんまし・・・潰せなさそうだ・・・」
白箕はそうぼやくと同時に、一番左に居た男に駆け寄り、飛び上り、右足で蹴り飛ばした。
そのまま足が地に着くと同時に体をひねらせ、もう片方の足で、右側にいた男を蹴り飛ばす。
「おい、どうした・・・この程度か・・・?つまらん・・・」
残りの二人の男は、一斉に飛びかかり、鉄パイプを振り下ろす。
だが、白箕は地面に落ちていた鉄パイプを上に蹴りあげ、それでガードした。
白箕はそのまま、右の男の脇腹目掛け、強力な蹴りを喰らわせた。
右側の男が吹き飛び、左側にいた男も巻き込まれ、吹き飛ぶ。
「はぁ~・・・もう・・・終わりかよ・・・つまらん・・・」
一方その頃、病室・・・
妖架は病室の窓から、白箕の戦いぶりを見ていた。
(はぁ~・・・白箕の奴・・・また強くなってやがるな・・・俺もさっさと、退院して・・・アイツに追い付かないとな。)
妖架がそんな思いに耽っていると、病室のドアが勢い良く開き、十数名の男たちにあっと言う間に囲まれてしまった。
「ふぅ~ぃ・・・・こりゃまた・・・こんなに団体さんを招待した覚えは無いんだがな。」
妖架は頭を少し掻きながらそう言った。
「ふざけるなぁ~!」
十数人の男たちの内、一人が、妖架に殴り掛かってきた。
しかし、妖架は殴り掛かってきた腕をそのまま自分の右腕で掴み、引きよせ、左の肘を相手の脇腹に喰らわせた。
男は吹き飛び、壁に叩きつけられる。
「ああ~、もう・・・無理しちゃ駄目って、医者と白箕に言われてんだけど・・・この際しょうがないな。」
妖架は次々と襲いかかってくる男たちを、まるで赤子の様に吹き飛ばしていった。
ある男は、地面に叩き伏せられ、ある男は壁に打ちつけられ、ある男は、天井に吹き飛ばされていた。
「ああ~、疲れた・・・寝よ・・・」
妖架は十数名の男たちを病室のドアから放り出し、ベッドに潜り込んだ。
戻って、空き地
白箕は空き地で、ぼんやり空を見上げていた。
だが、その時病院の一室から物凄い響が聞こえた。
白箕は驚き、音の発生源を探した。
そこは妖架の病室だった。
白箕は急いで、病院へと駆けて行った。
「無事でいろよ・・・妖架・・・!」
~~~病院~~~
「妖架!大丈夫か!?って・・・寝てるし・・・まぁ・・・あんな雑魚なら・・・怪我してる妖架でも・・・楽か・・・」
最終更新:2009年03月27日 23:25