ジリリリリリリッッッ!!
ある少年の部屋で目覚まし時計がなる。
「・・・もう朝か。」
気だるそうにいいながら目覚まし時計を止める。
しばらくの間そのままの姿勢でいたが、もそもそと布団から這い出る。
「あ~~・・・よく寝たなぁ。」
少年は伸びをし、昨夜用意しておいた通学かばんを手に取り、服を着替える。
部屋を出て、階段を下りる。
これで解ったと思うが少年の家は二階建てで、少年の部屋は二階にある。
扉を開けて、朝食を用意していた母にあいさつをする。
「おはよう。」
「あら、早かったわね。さ、ご飯を食べなさい。」
朝食はトースト、卓上にはジャムやマーガリンが並んでいる。
その中から適当な物を選び、トーストにぬっていく。
イチゴジャムを塗り終えたトーストを食べながら時計を見る。
まだ時間に余裕はある。
朝食を食べ終え、洗面所に向かう。
歯を磨き、顔をあらい、身だしなみを整える。
さあ、これから出発しようという時にいつも呼び鈴はなる。
玄関から外に出ると、いつもの様に幼馴染が出迎える。
「おはよ!」
「ああ、おはよう。」
この幼馴染の少女―――――灯 夏目(ともしび なつめ)―――――は家が隣ということもあっていつもいっしょに登校する。
今日もまたいつもの様に平凡な一日になるんだろうなぁ―――――この中学二年生の少年、光 銀崎(みつ ぎんさき)はそう思っていた。
混ざり合う光と闇 第一章 第一話「事故」
最終更新:2009年02月18日 08:47