混ざり合う光と闇 第一章 第一話「事故」

いつもと同じルートを使い、学校へ向かう。
ちなみに彼らが通っている学校は
『鯉竜中学校(こいりゅうちゅうがっこう)』
名前の由来が鯉の滝のぼり伝説からきたそうだ。
ちなみに鯉の滝登り伝説とは鯉が滝を登ると竜になり、飛び立つという伝説である。
銀崎たちはいつもの様に校門をくぐる。
「おはよう。」
不意に背後から声がかけられる。
「おはようございます。先輩。」
「あ、おはようございます!」
二人は振り返り、話しかけてきた人物に挨拶をする。
「今日も元気そうだね。」
「ええ、先輩もお元気そうでなによりです。」
この人は紅闇 葉月(くれやみ はづき)。
現在中学三年生の穏やかだけど判断力は凄い頼りになる先輩だ。
元サッカー部所属らしいが交通事故の後遺症により激しい運動が禁止された。
そのためサッカー部を退部した。
その後読書仲間から銀崎を紹介され、友好関係を築いたということである。
実に後輩思いないい先輩である。
だがたまに
『自分は「世界戦争」に出てきた悪魔だ。』
などのことを言う。
銀崎はそれを気にせず接している為かなり仲がいい。
ちなみに世界戦争とはある伝説のことである。
詳しくは後ほど。
しばらくの談笑の後それぞれ自分の教室に向かう。
何故か銀崎と夏目はいつも同じクラスになるのだが本人たちは気にしてない模様。
「おはよー!」
扉を開けると共に夏目が大きい声で挨拶を言う。
喧しいな。と、銀崎はいつも思う。
だが慣れてしまっているので不快にはならない。
・・・・・・下校時刻・・・・・・・
「あ、銀崎君。今日も楽しかったね!」
夏目に声をかけられる。
「ああ、そうだな。」
事実学校は楽しい。
給食もうまいし、授業も頭を使ういい機会だ。
「お、銀崎に夏目。一緒に帰ろうぜ。」
後ろから声をかけられる。
「あ、氷緑先輩。」
この人は氷縁 雅人(ひょうえん まさと)。
肩にかかるほどの長さであるかなり黒っぽい緑色の髪が印象的だ。
現在中三で機械いじりやひなたぼっこが趣味という変わった先輩だ。
「それじゃ一緒に帰りましょう。」
銀崎はまた歩みを進める。
・・・・・・1時間後・・・・・・・・
「それにしてもさー」
雅人が突然話題を変える。
「お前らって本当仲いいよなー。」
「結構気も合うし、小さい頃からの付き合いですからね。」
信号が青であることを確認し、歩き出す。
「そうじゃなくって・・・お前ら付き合ってんのか?」
その瞬間、銀崎も夏目も動きを止める。
「「はい?」」
「あの・・・どういう意味ですか?」
「そのまんまの意味だよ。で、どうなんだ?」
夏目が聞くも即答。
次の瞬間には二人とも顔が真っ赤になっていた。
「「違います!」」
こちらも素早く否定。だが顔は真っ赤だ。
「ちぇーなんだよ。本気でそう思ったぜ。」
雅人はそう呟きながら銀崎たちの先を行く。
夏目が銀崎より少し早く復活、また歩き始める。
ブォォォォォンという聞きなれた音がする。
なんとなくその音が気になり、夏目が右を見ると、

 も の す ご い ス ピ ー ド で  迫 る ト ラ ッ ク が 。


夏目が逃げようにももう遅い。
「!やばい!」
銀崎がトラックにとまる気配がないのを悟り、走り始める。

―――――ドンッ!
次の瞬間、夏目には全てがスローモーションのように見えた。
ゆっくり倒れこむ自分。
驚いてこちらを見る雅人先輩。
そして――――――

夏目を突き飛ばして身代わりになったであろう、銀崎の姿。
銀崎にゆっくりとトラックが迫る。
そして、銀崎ははねられ、その体は宙を飛んだ―――――。



↓できれば感想を書いてください
  • おぉw感想が書ける(¯∀¯) 前作には見られなかったキャラが一名ほどww。雅人君の趣味がひなたぼっこっていうのがなんとなくイイ(爆 -- (ベルリッツ) 2009-02-19 16:43:11
  • 感想書けるようにしたんだ。 -- (黒狐) 2009-02-20 12:20:18
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最終更新:2009年02月26日 17:03
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