物語第一章・学校編
第五節~腕時計の謎~ Aパート
~~~雪山家~~~
「改めて、よろしくね、お二人さん。」
「よろしくな。」
「・・・よろしく・・・」
何時の間にやら二人は千春の家にいた。
「取り合えず、その腕時計。
正確には腕輪なんだけどね。
その秘密を話してあげるわ。」
「ああ、教えてくれ。」
「この腕輪は魔力で動いていて、付けている人に特殊な能力を授けるわ。」
「特殊な・・・能力?」
二人の頭の上に疑問符が浮かび上がる。
そう、言っている事が理解できないからだ。
いや、正確には理解しがたいのだ。
「ちなみに、色は白箕君の白と妖架君の紫。
白銀の二人が緑と青、後は私の茶。」
「そうえば、雪山は何でそれを持ってるんだ?」
「千春で良いわよ。
質問に答えると、老川先生から貰ったのよ。」
「老川から・・・?」
詳しく話を聞くと、どうやら老川と千春の父は親友らしく、これをと貰ったらしい。
それからと言う物、腕輪に関する人物、情報はほとんど手に入れられず、襲ってきた帝王都の奴を捕まえて、聞き出したらしい。
聞いた情報によると、この腕輪は魔界腕輪と言い、十個集めると、魔人の力を得られると言われているらしい。
さらに、帝王都の五人衆も魔界腕輪を持っているらしいが、色は同じ物らしい。
どうやら帝王都の奴らは魔界腕輪を十個すべて集め様としているらしい。
腕輪にはそれぞれ名前があるらしい。
白は「魔界腕輪・白神氷」
紫は「魔界腕輪・紫神炎」
緑は「魔界腕輪・緑神森」
青は「魔界腕輪・青神水」
茶は「魔界腕輪・茶神地」
らしい。
それぞれ、文字通りの能力(魔法)が備わるらしい。
千春が教えてくれた通りなら白箕は氷。
妖架は炎の魔法が使えると言うわけだ。
ちなみに言うと、千春は地と言う訳だ。
「う~ん・・・何だかいまいち信用できないと言うか・・・なぁ?白箕。」
「ん・・・?・・・あ、あぁ・・・」
「信用できないのなら、こちらに来ると良いわ。」
そう言って千春が立ち上がり、後ろに飾ってあった絵を外す。
絵の裏にはボタンがあった。
千春はそれを押す。
すると、部屋の床の一部が扉の様に開き、階段が続いて居た。
「ついてきて。」
最終更新:2009年04月01日 22:42