決闘2
~~~人形好きな少女~~~ Bパート
響が納得していると、一つの疑問が思い浮かんだ。
「あれ?じゃ、何で音音さんはお前の事が平気なんだよ。」
「ああ、その事か・・・ちょっと、長くなるがいいか?」
「構わんさ。」
常に嬉しそうな雅魏が少し、声を低めにして淡々と話してくれた。
「あれは・・・そう、夏休み後で学校に来た時かな?音音さんはその頃から体が弱くてな、いつも休み気味だったらしい。
でな、夏休み明けに音音さんが学校に来たらな、二年生の不良連中と音音さんの友人がもめたらしんだ。
その時、音音さんが仲裁に入ったんだけど、相手は音音さんを突き飛ばしたんだ。」
「酷いな・・・」
響がそう言うと、雅魏は腕を君で話し始めた。
「それで、突き飛ばされた音音さんは腕折っちまってな・・・
そこで、丁度俺がそこに通りかかってな。
俺とその一緒にいた例の先輩の二人でその場の数人を叩きのめしたがな。」
雅魏は少々嬉しそうに話していた。
「でもな、その時折ったっちまった腕に災難が有ってな。
骨の一部が皮膚を破って出て来ちまったんだよ・・・
それで、その部分の骨が戻らなくなっちまってな、その部分を切除したら右腕が動かせなくなっちまうって言われたらしいんだよ・・・」
「・・・ひでぇ話だな・・・」
響と雅魏と音音は暗くなり、その場の空気も重くなっていた・・・
「でも、それから色々合ってな。
骨を切除し、そこに貴金属の義骨って言うの?
それを手に埋め込んで、腕を動かせるようにしたんだよ。」
「ほぉ~・・・だからさっき握手するとき左手を出したのか。」
これで納得と言う顔をしている響。
「これでおれの話は終了。
何か聞きたい事は?」
「いや、深くは聞かないさ。」
響がそう言うと、また顔をヒョッコリと出していた音音が少し嬉しそうにして居たのが見えた。
「ふ~ん・・・そう言うことなんですか。
だから、僕に対しても隠れて居たんですね。」
「水木か?まぁ、そう言う事だよ。」
「なるほど・・・雅魏さんが助けたから音音さんは雅魏さんが平気なのですね。」
「そう言うこった。」
当り前のように話に参加している水木。
実は三人が店に来るより前にもう既に店にいたらしい。
(ま~た、奥でおっさんと話し込んでたな。)
最終更新:2009年05月16日 15:07