ドラピオン
英名 Dorapion 学名 Leiurus Acubensis
標準体高 1.3m 標準重量 61.5kg 特性:カブトアーマー/スナイパー
主な生息地:現在不明
北半球の湿地帯に広く分布する四足歩行蠍型のポケモン。
スコルピの進化系で、「ばけさそりポケモン」に分類される。
体色は紫色。二対の脚を持つ胴体は薄い紫色の甲殻と濃い紫色の甲殻が交互に連なっている。
頭部の横からハサミを備えた前肢が生えており、尾の先にも前肢にあるものとよく似たハサミがある。
このハサミは毒腺と管で繋がっており、先端からは猛毒を分泌する。
口元からも鋭い牙が覗いており、全体的に恐ろしい印象を与えるフォルムである。
主に乾燥帯の砂漠に生息するが、洞窟や湿地帯でも生きる事が可能であり、環境への適応能力は非常に高い。
スコルピから進化するためには多くのエネルギーを要するため、個体数は非常に少ない。
わが国に野生種は生息していないが、進化前のスコルピが生息しているノセモ大湿原で極稀に目撃されることがある。
完全な肉食性で、主に自分より小さなポケモンを襲って捕食する。
獲物に襲い掛かるときは用心深く、前肢のハサミで相手を押さえつけた上、
「こわいかお」で相手の戦意を喪失させ、止めに尻尾のハサミを急所に突き立て、毒を注入する。
ドラピオンはこれを本能的に行うようで、相手の戦意を奪って止めを刺す性質は
方法は大きく違えど、同じく蠍によく似た
グライガーやグライオンにも見受けられる。
この毒のハサミを備えた前肢と尻尾は、自己の防衛という点でも大いに役立つ。
前肢のハサミは自動車をたやすくスクラップにしてしまうほどの怪力を持ち、尻尾と同じく先端より猛毒を分泌する。
このハサミで相手を十字に切り裂き、より深く毒を注入する「クロスポイズン」は、相手の急所を正確に突き、
より大きなダメージを与えるドラピオンの特性「スナイパー」と合わさったとき、最大限に効果を発揮する。
牙も強力な武器で、ここからも毒を分泌するほか、ドラピオンの遺伝子を研究したデータからは、
思い出しさえすれば炎・雷・氷の力を牙から解き放つことも可能であるということもわかっている。
防御面でも全身の急所をガードする堅牢な外殻「カブトアーマー」や
180度回転し、周囲を見渡せる首を持ち、戦闘能力は非常に高い。
強力な毒を持ち、また凶悪なフォルムを持つドラピオンは昆虫マニアの間で特に人気の高いポケモンの1つである。
しかし性質は凶暴なため飼育は非常に困難で、無責任な飼い主により捨てられ、
野性化する個体が増えるという問題が、スコルピがペットとして流通してから起き始めた。
高い環境適応能力を持つため、本来ドラピオンの生息しない街などの環境にもたやすく順応、
シンオウ地方を中心に、次第に大きな被害をもたらすようになった。
特に都市部の被害は甚大で、ドラピオンが人間の子供に襲い掛かったり、車を破壊したりする事件が多発。
さらに被害に拍車をかけたのがドラピオンのタイプであった。彼らは一見虫タイプのような姿をしているが
実際には毒・悪タイプであり、有効と思われがちな炎タイプやエスパータイプの技で攻撃してもあまり通じず、
逆に戦いを挑んだトレーナーのほうが返り討ちにされるという事例が多かった。
ついには社会問題にまで発展し、1992年、わが国ではトレーナーによる駆除が決定され、
ドラピオンはまもなく第一級危険携帯獣に指定された。
とはいえ、その後も許可なくドラピオンを入手し、やがて手に負えなくなり捨てられた個体が野生化する事件が起こっている。
最近の事例ではO.ゲン氏の活躍により捕獲された色違いの赤いドラピオン、通称「アンタレス」によるものが有名である。
アンタレスは戦闘向けに育成されていたらしく、通常のドラピオンに比べ格別に凶暴かつ強力で、
被害者の中には戦う行為自体を楽しんでるように見えたと言う者さえいる。
ゲン氏は両腕をアンタレスのハサミで押さえつけられながらも、振り下ろされた尻尾を逆立ちしながら蹴り返し、
怯んだ隙に甲殻の隙間を狙い首間接を攻撃、見事撃退したという。
しかし、ゲン氏がドラピオンを撃退できたのも、彼にはかつて危険ポケモン対策チームに所属していた経歴があり、
野生のドラピオンに立ち向かうのは生身は勿論、ポケモンであっても極めて危険である。
もし野生のドラピオンを見かけたとしても、攻撃するような事はせず、
最寄の危険ポケモン対策室に連絡をとるのが望ましい。
最終更新:2006年11月30日 23:43