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「はぁ……はぁ……」
《渓流》にマラソンに出向いて約30分が経過した頃、ちょくえは完全にバテていた。
それもそのはず、狩猟クエストを全く受けてこなかったちょくえの体力は、ギルドに入った当初と比べるとかなり無くなっていた。
採取クエストでも走ることはあるが、それは大型モンスターや肉食系のモンスターに出会った時ぐらいで、普段からそういうモンスターに出会わないように煙り玉とこやし玉を常備しつつ、安全なルートを通っているちょくえとしては走ること自体が稀な行為だ。
「もーだめだ。坂本…ここで…休もう……。」
ペース配分も糞もない調子でここまで走ってきて、適当な息遣いをしてきたちょくえが悪いのだが、坂本を一人で走らせるのもなんか不安だ。
対して坂本はまだまだ余裕そうだったが、自分の主人が休むと言うなら仕方なくといった感じで椅子代わりになりそうな石の上に腰をかける。
「ちょくえさん、本当に採取クエストばっかりやってたんですかニャ?」
「ま…まぁな……。採取クエストだけでも…一応…やっていけるし……」
「あんまり無理に走ると体を壊すかもしれませんニャ。今日はこの辺で引き上げますかニャ?」
「そ…そうだな……。徐々に距離を増やしていった方が…良いだろうし…」
そういいながら立ち上がるちょくえと坂本。尻についた砂埃を手で払うと、息を調整するようにゆっくりとユクモ村に向かって歩き出す。
結局、ちょくえの最初の修行はたった30分で終わってしまった。
最終更新:2014年03月16日 19:13