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「あら。帰ってきましたか。教官さん。ちょくさん。それとアイルーさん。」
「おう。ただいま。ちょくえと坂本は無事だぞ。」
「ったく、ジンオウガが現れたというのにこやつらときたら……。そんな軽装じゃジャギィに食われかねんぞ。」
「すいませんギルドマスター。ちょくえ達を責めないでやってください。悪いのは俺です。」
村長の相手をしたりギルドマスターの相手をしたりと忙しい教官の後ろで、ちょくえと坂本が村人の相手をしていた。
「あんた防具も持たないで何やってんのよ! 心配したのよ!」
「武具屋に行けばジンオウガの攻撃に耐えられる防具ぐらい買えるだろ。渓流に行くならそれぐらい用心していかないと死ぬぞ。」
「え、えっと。みなさん、すいません心配掛けちゃって……。でも俺はこの通り元気だし、今度からは気を付けるんで……。」
ちょくえが頭をぺこぺこ下げながら謝罪するのをまねて、坂本もかわいらしく頭を下げる。
実際のところ、ちょくえばかりを見ていて坂本に気付いている村人はほとんどいないのだが。
この騒動を見て、観光客もなんだなんだとさらに群がっていき、村人から事情を聞くなりちょくえを心配してくれているようだ。
(なんだかんだでみんな心配してくれてるのか……。ずっとどうでもいいと思われてるとばかり思ってたけど、こういう反応だとなんか嬉しい……。)
そうこうしている間にもどんどん日が暮れて、ホテルに泊まっていた観光客が温泉目当てで外に出てくる。
が、温泉よりも気になる人だかりを見つけては観光客が次々とちょくえの周りに集まってきてしまう。
おかげで円の中心にいるちょくえ達は帰りたくても帰れない状況になってしまっている。
「……休むどころじゃなくなっちまったな。」
「ですね。」
ちょくえと教官は苦笑しながらそんなことを話した。
最終更新:2014年03月16日 19:20