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モルモットのボケを一蹴した平行がインターホンの通話ボタンを押す。
「あい」
そこからワンテンポ遅れて低い声が返ってきた。
「俺だ。水素だ。中に入れてくれ」
「あい?」
ということで平行と水素がテーブルを挟んで座る。
「あー、んで? 何の用?」
平行がコンビニの唐揚げを1つ口に入れる。
「単刀直入に言うわ、お前ヤバいウイルス持ってるだろ」
その瞬間、水素のその言葉で空気が凍ったかのように感じられた。
「え……」
唐揚げを噛むのをやめた平行が目を見開いて水素の目を見つめる。
「やっぱりそうだな」
水素が軽く微笑を浮かべた。
「え、いやいやいや……、あー、いや、今のはあからさますぎたね。持ってる。うん」
どう見ても動揺している様子の平行は、まず唐揚げを飲み込んでから説明をした。
北朝鮮から奪ったウイルスのこと、副作用の性格変化のこと、ウイルスを摂取させたら喋り始めたモルモットのこと……。
「なるほど。頼む前にわざわざそっちから説明してくれて助かった。という訳でそのウイルスを俺に打て」
「……、は?」
箸を持ったまま固まった平行に向かって、水素がゆっくりとした口調で再び命令する。
「ウイルスを、俺に、打て」
それでも固まったままの平行に呆れた水素は言葉を付け足す。
「お前があのウイルスの培養に成功したことは知ってる。なら俺に使う分も作れるだろ? それとも人体実験はしない主義なのか?」
3秒ほど間が空いて、
「あー、いや、別にそういう主義ではない。から、明日、明日だ。明日人体実験だ」
突然の承諾に今度は水素が驚く。
「お、おう。頼んだ」
最終更新:2014年04月27日 16:32