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3年2組の教室内で、1人の生徒の腕がかすかにが動く。
「く……っ」
その生徒は死にかけの虫みたいにゆっくりと腕腕を動かし、その腕で体重を支えながら上半身をこれもまたゆっくりと起こした。
「ハァ、なんだ……、なんなんだ……」
生徒の視界はぼやけていて状況が理解できない。というより理解したくない予感しか漂ってこない。
「なんで……、なんでこんな……、ハァ」
生徒がゆっくり立ち上がる。
視界がはっきりしてくる、はっきりしてほしくない……。
「っ……」
恐怖で目をつぶる。
何も見たくない、理解したくない、ここから逃げたい。
そんな考えが生徒の思考を支配する。
しかしその支配された思考の中に、周りを見てみたいという好奇心が現れる。
いやだ、見たくない。心の中の呟きが好奇心を否定する。足元がふらつく。
この状況から脱するには……、
「……!」
生徒が目を見開いた。
真っ先に血に染まった肉の塊が視界に入ってくる。
「……、く……、っ!」
すぐさま視線をずらしても肉の塊が視界に入ってくる。地獄だ。
目を開けなければ……、という後悔と共に更なる恐怖が生徒に襲いかかった。
ふと足元に落ちている拳銃が目に入る。
兵隊のものかと察した生徒がゆっくりと拾い上げた。その拳銃を見て生徒が涙ぐみ、ついには涙を流しながら拳銃に向かって呟く。
「お前は何だったんだ……」
誰かが階段を駆け上がる音が聞こえてくる。誰でもいいしどうでもいい。
「なんのためにここに来た……」
階段を駆け上がる音が大きくなる。2人いるようだ。
「……」
「大丈夫かっ!?」
兵が教室に飛び込んできたのを、目が見開かれて怒りを露わにしている顔を兵に向けて確認し、生徒が拳銃を兵に向ける。
「!?」
「死ねぇぇぇぇええええっ!」
最終更新:2014年04月27日 16:49