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「で、お前もウイルスを使うと」
「ああ」
ネットカフェの2人用個室で小声で平行と水素が会話をしている。
「逃げるには物理的な力も必要だ。それにここで使っちまえば注射器は後は6本。処理もしやすくなる」
平行がそう言いながらバッグのチャックを開ける。静かな空間にブィーというチャックを開ける音が響いた。そして取り出された注射器からはオーラを放っているかの如く、
「意外と匂うんだな」
水素が鼻声で呟く。
「あー、走ってる時に揺れたせいとかで匂いを出す反応でも起きたのかな」
平行も鼻声だ。
わざわざ鼻声になる必要はない程度の匂いではあるが。
その匂いを我慢しつつ左腕の服をまくった平行が右手の親指をピストン部分に当て、次に針を血管の部分へ当て、針を刺すと一気に親指を押した。
「ん……、血管が熱いってこういうことなのか」
ピストンを押しながら平行が呟く。その様子を眺めていた水素が急に思い出したように声をかける。
「あ、で、ちょくえの性格になったかな」
「あー、残念なことにアニメ熱高くなってきたわ。性格変化の可能性ありやな」
水素は鼻で笑うように苦笑した。
最終更新:2014年04月27日 17:12