28ページ目
そして、息を荒らげ血反吐を吐きながら倒れる隊長とゲスい笑みを浮かべ続けている水素に挟まれた兵はどうすればいいのかわからず、たどたどしくキョロキョロと2人を何かを求めるような目で交互に見ている。
その様子を見ていた水素はしばらく立ったままでいたが、兵が行動を起こせないことにあきれて、再び瞬間移動さながらの突撃をしてアサルトライフルを持っていない左手で掌打をした。
腹に掌打を受けた兵は前方へかなり飛んでゆき、向かいのコンビニの中にガラスを突き破って吹っ飛んでいった。
「これで4人か、平行、敵は5だよな」
「ああ」
破壊されたネットカフェの自動ドアあたりで兵と戦う水素を眺めていた平行が水素の質問に答える。
「ふん、ビビって出てこれなくなったかあ? 最後の1人はやく出てこいよ」
水素が左手をポケットに突っ込みながらDQNみたいな口調で威嚇する。しかし兵は現れない。まぁこれで正面からノコノコ出てこられても反応に困るが。
「ちっ、本当に逃げたのか……」
するとその瞬間水素の背後から乾いた銃声が響き渡った。
「そこね」
背後からの不意打ちを狙った兵の目を、振り返りざまに凝視した水素が視線を動かさず銃弾を避ける。そしてその体勢と視線のままだるそうな言い方で口を開く。
「俺らちょっとばかし人間卒業してんだわ。わりぃな。だから死ね」
水素が瞬間移動さながらの突撃をした。
最終更新:2014年04月27日 17:17