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ニヤリと笑みを浮かべた平行がフクナガの目の前に飛びかかって足を振りかぶると、思いっきりフクナガの顔面へ向けて蹴りをぶちかまそうとする。しかしフクナガは冷静に左腕でその蹴りをガードすると、右手のパンチのフォームに入った。ガードカウンターだ。
「ちっ」
すかさず平行がフクナガに受け止められている足に力を入れて後ろにジャンプをし、フクナガのパンチをかわす。両手を使って着地した平行は間髪置かず今度はフクナガの足に飛びかかる。しかしそれを察知したフクナガはジャンプをしてそれを事前に避けた。そのジャンプは裕に5、6mはある。突撃を読まれた平行が急ブレーキをかけ、すぐさま上を見上げてフクナガの位置を確認すると、背筋が凍っていく感じがした。
フクナガが歩道で寝ている生徒に向かって落ちてきている。
「なっ、ふざけんじゃねぇっ!」
平行が叫びながら落下軌道を変えるためにフクナガに向かって助走をつけて飛びかかる。頭でも足でもどっちでもいい。フクナガをぶっ飛ばす。
「くっ、あああああぁぁぁっっ!」
平行が空中で拳を構えて発狂する。この距離なら間に合う!
そして上空3mほどで、平行の斜め上にフクナガが落ちてきたところで平行が全力で拳をフルスイングする。
「無駄だ」
「あああああぁぁっ!!」
次の瞬間、平行の目に飛び込んできたのは微笑を浮かべて自分のパンチを腕のミサイルランチャーで受け止めたフクナガの姿だった。落下軌道は変わっていない。
そして平行は絶望を覚えた。と、思ったのだが、突如フクナガの顔がなんか下痢になったみたいな、リアルに腹がヤバいっていう顔になり、更に次の瞬間にはフクナガが視界から消えて代わりにグーで左腕を上げて立っている生徒が目に入ってきた。
そしてよく状況が理解できていないまま平行の足に突然衝撃が走って、平行はケツから勢いよく転んだ。
「うおぉっ!? ……、え? 転んだ? ああ、地上か。ってか、お前……」
すると平行の疑問を増やすかのように、パリーンとガラスが数枚割れた音が平行の右、生徒の後ろから聞こえてきた。その音の先には建物の看板にぶつかってガラスの破片と共に落下しているフクナガがいた。どうやら生徒の腕を上げた格好とフクナガの位置からして、生徒が裏拳かそれに類するパンチでフクナガに踏みつぶされる前にフクナガをぶっ飛ばしたということらしい。
「あんたが役立ちそうにないから先にやっちゃったよ」
殺る気に満ちた笑顔を浮かべた生徒が腕を下ろしてポカンとしている平行を見下ろす。そして平行の顔を一瞥するとアサルトライフルを拾い上げ、モードをフルオートに切り替えた。
すると彼女の殺る気に満ちた笑顔が一層強まった。
「お前、ウイルスの影響を……」
「ああ、らしいね。でも今は清々しいよ。あいつ殺したい!」
最終更新:2014年04月27日 17:30