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「大変! 大変!!」
 わたしはアララギ研究所の扉を乱暴に開ける。

「ちょ! ベル!! 突然あけないで!」

 そこにいたのは大量のパウダーを顔に塗りたくっているアララギ博士。だが彼女にかまってる暇などない。

「大変! 大変! 何処? 何処?」
「なに? ベル、どうしたの?」

 研究所の棚を、漁りはじめたわたしを見て心配に思ったのかアララギ博士は、化粧を中断し、声をかけてきた。

「ベル、落ち着きなさい」

 アララギ博士はわたしの両肩を乱暴に揺さぶる。

「離してよ!」

 わたしは博士の腕を振りほどき、訴えた。

「邪魔しないで! 止めないで! わたしが……わたしが助けなきゃ……わたしがいまいかなきゃ、ブラックが……」

 後半の台詞は言い切れず泣きじゃくってしまう。博士はわたしの体をやさしく抱擁し、そっとなでた。

「大丈夫よ。なに? どうしたの? ブラック? 彼がどうかした? 大丈夫。誰も居ないわ。ゆっくり、落ち着いて話してご覧なさい?」

「博士ぇ~」
 赤子をあやすように撫でられ、思わず抱き締め返してしまう。

「さあ、話してご覧なさい?」
「うん……」

 彼女に誘導されるまま、わたしは今まで胸の中に閉まっていた自分と……ブラックだけの秘密をうち明けた。

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最終更新:2014年08月23日 14:09