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「……」

やられた。初球だった。

闇路の投げた渾身の一投は、膝元への見事なスライダー。
しかし、それをまた見事に打ち砕いた八木沼だった。

快音と共に伸びるライナーは、左中間を真っ二つに破るタイムリー二塁打。

設楽は悠々とホームインし、先制点を許す。

「闇路…」

マウンドに内野が集まってから、俺がまず呟いた。

「すんません、せっかく日本酒さんが好プレーで助けてくれたのに…」

まあ、予想通り凹んでいる。流れがこっちに行きかかっただけに、責任を感じているのだろう。

「いや、あれはもう仕方ないだろ。完璧に打者が上手かった。むしろ甘く入ってたら、間違いなくスタンドに運ばれてたよ。」

日本酒が励ます。まあ、その通りだ。

「とりあえずさ、次の5番をしっかり打ち取って、最小失点で切り抜けようぜ!」

「はい」

うーむ、やはり返事に少し元気がない。

若干の不安を残したまま、次の打者を迎える。

最終更新:2014年08月24日 18:01