6.煙草
打開策の考案を放棄した直後、ガラッとドアの開く音がした。またもやざわつきがピタッと無くなる。
ドアからは、口元を黒いスカーフで隠して右手にアサルトライフルを持った奴が2人入ってきた。ちょっと丸いのとちょっとヒョロっとしているのとだ。
「安心しろガキ共、見回りだ」
安心できるかボケ。
「ハァ、んにしても口隠してちゃ煙草も吸えねぇな」
「じゃあ目元隠すか?」
なんか勝手にコント始めやがった。
「何時間も吸ってねぇからな。それもありっちゃありだな」
ありなのか。
「さて、ガキ共大人しくて仕事しなくてすむ。次行くか」
「ああ」
はよいけ。
そして願った通り足取りは重そうで速くはなかったが次に行った。何しにきたのか疑問に思うレベルだ。
それにしてもやる気のなさそうな奴らだ。だが金のためだけに戦車と戦闘機を使ってくる馬鹿共だから実は動けば凄いっていうような奴らかもしれんな。
とりあえず状況がわからないのもなかなか心配だ。パトカーのサイレンは未だに聞こえるが近づいてこない。止められているのだろうか。
最終更新:2014年09月20日 23:24