22ページ目
クロス「さて、んじゃ俺らも攻撃しますか」
4人は怪物の方に向き直った。
すると、それは既に彼らの方を向いていた。
小銭「だああああああああああ!!!! なんでそっち向くんだよおい!!! わざとか? おい! もしかして俺の作戦に気付いてんのか!? おい!!!」
青雲(無茶苦茶気付いとるわ…って突っ込みてぇ。でもこの姿じゃ喋れねぇ)
青雲そう思いながら唸り声をあげ、4人に向けてブレスを放った。
しかし、それはまたもや見えない壁に弾かれる。
青雲(!? …さっきどうなってんだ? 何故俺のブレスが通じない? まさか、あの3人の内の誰かか?)
彼は今度は上半身を前に倒し、四つん這いの状態になった。
その時既に4人は散開していた。
東師「おい、何発狂してんだ小銭。その作戦はもう諦めろ」
小銭「はあ!? ふざけんな!」
東師「代わりにあの3人が参戦した。その罠使わなくても勝てるだろ」
小銭「むむ…くそぉ。何のために掘ったんだよ俺」
四つん這いの状態になった青雲はまず最初にいさなに狙いを定め、彼女に向かってブレスを放とうとした。
清涼「あの野郎、初っぱないさなちゃん狙いおった!」
クロス「でもあの子なら…」
やがて青雲のブレスが放たれると同時に、彼女は両手を前に突き出す。
すると炎のブレスは彼女に当たる寸前見えない壁に当たり、砕け散った。
青雲(やっぱさっきのバリアはあいつの仕業か。ならば…)
いさなが攻撃を受けてる間、4人は敵の腕、胸を中心に攻撃していた。
しかし、青雲の狙いは変わらず。
彼は今度は唸りながら体を前進させ、体の全部位で攻撃する。
いさなは目の前にバリアを張ったようだが、敵の重量に耐えきれなかったのかあっさり壊され、その反動で彼女の軽い体も吹っ飛ぶ。
更に青雲の勢いは止まらず、前進する腕が彼女に当たりそうになる。
清涼「わ、あかん!」
清涼は素早くスピードフォルムに変化し、かつてないスピードでいさなを救出した。
さすがの彼女もあんな巨体が目の前に来れば怖いだろう、体が震えている。
しかし、普通の子なら対面しただけで逃げるかもしれない怪物に彼女は立ち向かおうとしたのだ。
強い子だな、と清涼は舌なめずりした。
清涼「いさなちゃんはもっと遠くにいるべきじゃ。あんま攻撃せんでええ、この辺でわしらのバックアップを頼むわ」
いさな「…了解です」
清涼はいさなを地面に下ろすと、怪物への攻撃に向かった。
と思いきや途中で振り返り、いさなに問う。
清涼「怖かったら隠れててもええで?」
いさな「…大丈夫です、問題ありません」
清涼「…そうな」
清涼(無理してなくて良かったわ。兄の方もよー分かっとるな)
彼はそう思いながら青雲に攻撃を仕掛ける。
青雲の物理的な攻撃は範囲は広いがスピードが遅く、ブレス攻撃は予備動作が長い為、ほとんどがかわされた。
そんな戦いになれてきたため、5人の中に少し余裕が生まれた。
青雲(まずいぞ…このとろい体じゃ全然攻撃が当たらねぇ。このペースでいくと確実に俺が負ける…。なら…)
青雲は突然海の方に向かって前進し、その場で立ち上がった。
そしてそのまま海にダイブしてしまった。
クロス「おい、あいつのマグマ大丈夫なのか?」
東師「うーん、あれだけの量だからむしろ海が温められるかもな」
そうこうしているうちに青雲は水面から首と翼の先端を出し、そこから溶岩を噴射しながら咆哮した。
東師「…!! …あれ?」
青雲が咆哮しようとしたので耳を塞いでいた東師は塞がなくても爆音が響かない事に気付いた。
東師「どうして…?」
小銭「いさなちゃんが何かしてくれたんだろ。見ろや、上」
彼らの頭上では、降り注ぐ溶岩が見えない壁に当たったように砕け散り海へ落ちていた。
東師「優秀なサポーターだな」
小銭「それより海に潜ってくれたのは嬉しいぜ。ようやくこいつになれる」
なに一転だこいつと言いたげな東師の目の前で小銭の体が徐々に蒼い鱗を持った巨体へ変化し、最終的に海竜へとなった。
クロス「おお、ラギ○クルスか」
空中から攻撃を仕掛けていたクロスは小銭の姿に目を奪われている様子。
海竜は水飛沫をあげながら海へダイブし、青雲に攻撃を仕掛けた。
青雲(チッ、海に潜れるのが一人いたか。まぁいい、ならいいつから先に仕留めよう)
咆哮を終えた青雲は顔と翼を海へ引っ込ませ、小銭に攻撃を始める。
同時に東師達の攻撃が止まってしまう。
東師「チッ、潜りやがった!」
清涼「ワシら潜ったらいかんのか?」
クロス「分かんねーけど行くっきゃないだろ」
二匹のポケモンは海へ潜り、残された東師はその場に立ち尽くした。
最終更新:2014年01月10日 21:18