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ぱしろ「...なぁ、俺らだけで勝てると思うか?」
ダル「遣るっきゃねぇだろ」
ぱしろ「相手は指先から黒い塊を発射するだけの一撃必殺技、そして無傷でいられる何かしらの耐性能力があるんだお。勝算はあるのか?」
ダル「分かんねぇよ。もしかしたら弱点があるかもしれんだろ」
ぱしろ「だとしてもよ、今此処で張り合わなくても良いだろ! 相手の能力の情報収集はもう十分した、一度撤退して態勢を立て直したって良いだろ! 俺の能力なら簡単に逃げられるし」
ダル「....じゃあお前逃げろよ」
ぱしろ「は?」
ダル「気ぃ使ってくれてありがとな。俺にはどうしてもあいつを倒さなきゃいけない理由があんだよ。だから...!!」
ダルはぱしろを押しのけて前に出ると、背中の鞘から長刀を取り出し、地面に突き刺した。
すると刀の刺さった部分から侵食するように氷が地面を這い、やがて管理人の足元を凍らせた。
更に足元の氷は浸食を続け、管理人の手足と胴体をも飲み込んだ。
管理人(...? 動けない? ならば...!)
ダルは長刀を構えてその氷を滑るように管理人に接近し、その首目掛けて横斬りするが、彼には傷一つつかず弾かれる。
ダル「くっ…そがっ!!」
彼は何度も長刀を振り回すが管理人には傷一つつかない。
更に管理人の全身が一瞬黒く光ると、彼の動きを封じていた氷が消滅した。
ダル「!?」
管理人「言い忘れてたけど、僕の絶対消滅は全身を張っている故、薄い物体なら身体に触れただけで消滅する。そして…」
管理人は目の前で動揺しているダルに人差し指を向けた。
管理人「あらゆる攻撃を無効化するこの能力の名は夢限。絶対的な攻撃と防御、これらの前に君達は為す術なく果てるのだよ」
彼の指先から黒い塊が発射されると同時にダルはその場を離れた。
直後、その塊はダルの背後にあった岩山の一つに当たり、それを消滅させる。
同時に岩山はバランスを崩し前へ、崩れ落ちていった。
ダル「!?」
ぱしろ「危ない、ダル!」
ぱしろの叫びも儚く、岩はダルと管理人に向かって直撃、砂埃が辺りを覆った。
やがて砂埃が晴れ、ぱしろの視界に二人の姿がハッキリ映った。
管理人「あーあ…出来る限り苦痛は抑えて消滅させてあげたかったのに…」
管理人は岩の下敷きになっているダルに再度人差し指を向けた。
ダル「…ケッ、参ったな。力の差がありすぎるぜ。なぁ、最後に一つ頼んでも良いか?」
管理人「?」
ダル「せめて…妹だけは助けてもらえねぇかな」
管理人「うーん、それは無理だね。このバトルロワイヤルに参加した者が現実世界へ戻ること自体が許されない。
つまりこの出来事が現実で報道されてはならないのだ」
ダル「…じゃあ、妹に遺言頼んでも良いか?」
管理人「それなら良いよ」
ダル「…妹一人救えない情けない兄で申し訳なかった」
彼は涙の流れる両目を腕で隠しながら言うが、泣いているのはバレバレだった。
管理人「聞き受けた」
管理人はそう呟くと指先から黒い塊を発射した。
ダル死亡
計12/56名
最終更新:2014年01月10日 21:28