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東師が指示するまでもなく、既に清涼はその場から消えていた。
突如いさなを抱きながら急接近してくる清涼に驚き、一瞬迷いを見せる青雲。
しかし、もう既にブレスは止められない。
青雲(なんだか知らんが、死にな雑魚共!)
清涼の瞳に青雲の喉から炎が這いあがるのが見えた。
清涼(頼んだで、いさなちゃん!)
いさな(...!!)
清涼が青雲の口元まで迫った途端、彼はいさなの小柄な体を投げ飛ばした。
青雲の喉から炎が口の外へ溢れ出る寸前、彼女はその口に蓋をする様に掌から見えない壁を展開させた。
青雲の体に振動が走った。
本来勢いよく外に吹き出るはずのブレスが一気に内部へ押し戻され、内部で炸裂する。
青雲は声にならない叫びを上げながら悶え苦しんだ。
彼の背中の凹凸した岩の一部が内側から砕け、噴煙を上げる。
更に彼のコアがあった胸の部分も内部から破壊され、大きな風穴が開く。
東師「…勝った?」
目の前で崩れ落ちる巨竜の姿を見て誰もがそう思った。
が、その時、今にも途絶えそうな僅かな意思を振り絞り、青雲はせめてこいつだけでもとばかりに墜落していくいさな目掛けて左腕を降り下ろそうとした。
いさな「えっ…?」
彼女が声を漏らしたのは今にも叩きつけられそうな左腕に恐怖を覚えたからではない。
自分を庇うように彼が目の前に突っ込んできたからだ。
清涼「幼女守って死ねんなら本望じゃ」
いさな「清涼さん!!」
彼女が叫ぶと同時に清涼に巨大な左腕が激突し、爆発を起こした。
彼は爆発の勢いで一気に砂場へ叩きつけられ、直後墜落してきたいさなはクロスによって支えられた。
クロス「おい、清涼!」
クロスはいさなを地に下ろし、彼女と真っ先に清涼の元へ駆け付けた。
人間の姿に戻っていた清涼は血塗れであったが、残りの力を振り絞ってクロスに手を伸ばした。
清涼「後は任せたで…」
彼の伸ばした手は力なく砂場に落ちた。
清涼死亡
計11/56名
青雲死亡
管理人チーム 計1/5名
東師「おい、清涼は!?」
後に駆けつけた東師達はクロスに聞く。
クロスは彼らの方を向き、無言で首を横に降った。
東師「…チッ」
小銭「おいおいマジかよ…せっかく倒したってのによ…」
小銭は膝をその場につき、遠くで倒れているもう一人の人間を呆然と見つめた。
東師がその人間に近寄る。
東師「…胸に穴が開いてる。こりゃ完全に死んでるな」
彼は青雲の遺体を担いで清涼の隣に並べた。
いさな「ごめんなさい…清涼さん…」
清涼の亡骸の前でいさなは涙をボロボロと溢していた。
クロスは彼女を慰めようとしている。
小銭「行こうぜ。まだ倒さなきゃなんねーのが一人いる」
小銭は生存者リストを眺めながら言う。
そして、ある人物の名前が光を失っていることに気付き、東師に囁いた。
小銭「おい、ダルが死んでる」
東師「…そうか。いさなちゃんに言った方が良いかな?」
小銭「今はやめとけ」
最終更新:2014年01月10日 21:37