アットウィキロゴ
53ページ目

 たった数時間の出来事だったが、あの城の中に何日もいたような気さえしてくる。
 命の在り方について、あんなものを見せられた後では
 帝国や魔王軍との戦いが馬鹿馬鹿しく思えてきてしまうくらいだ。
 アザーラは最期に何を伝えようとしていたのだろうか。

 ……いかんいかん、俺は帝国に戻らないといけないのに。
 でも、あの荒んでしまった世界の中、帝国は無事に在り続けているのだろうか。
 もしも恐竜人達のように滅んでしまっていたとしたら……。

「ビックス殿! ゲートですよ、ゲート!」

 あ!?
 人が感慨深くなっているところを邪魔しやがって。

 って、ゲートだと?

 ウェッジに言われるがままにアザーラ城跡に向かう。
 降ってきたラヴォスに直撃され、アザーラ城は文字通り跡形もなく消滅してしまった。
 城に残っていた恐竜人も全滅。もしかしたら既に絶滅してしまったのかも知れない。
 かわいそうに思えるが、これがアザーラの言っていた大地の掟とやらなんだろう。

「なんだかおかしなゲートなんですよ。とりあえず見てみてください」

 はあ。おかしいのなら見慣れているんだがな。

 ウェッジの言うとおり、アザーラ城跡にゲートが発生していた。
 が、そのゲートは何故か三角上の結界のようなものによって閉ざされていた。

最終更新:2014年11月13日 21:24