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第二話


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 「何か飲むかい?たくさん走って疲れたろ?」
男はそう言って部屋の隅へ移動する。どうやらこの建物はバーのようになっているらしい。
 「水をください」
すごく怪しい人だが、悪い人ではなさそうだ。
 「堀さんは?何か飲むかい?」
堀さんの名前を……知っている。なぜ?
「私も水で」

 「あなた、何者ですか?どうして僕たちのことを知っているのですか?佐伯は?巣山先生は?」
「おいおい、質問攻めか。まず、答えられる質問にだけ答えよう」
男はジンジャーエールをコップに注ぎ、一口飲む。
 「佐伯君と巣山先生は、死んだと思うよ。うん。あの出血量で生きていたら大したものだと褒めたいよ」

 「……そうですか」

 佐伯と巣山先生は死んだ。多分、佐伯は撃たれた。巣山先生は、多分、この男が殺した。
 「あ、ちなみに、佐伯って子は巣山に頭と首を撃たれた。で、巣山は俺が殺した。助けてやれなくてすまなかった。君たちを生かすのに精一杯だったんだ、分かってくれ」
予想は的中だった。
 「それにしても、人が2人も死んだってのに、君たちは随分落ち着いてるね。水を飲む余裕があるなんて大したもんだ」
あれ?そういえば、確かに。たった一人の友達の佐伯の死のことなんて片隅において、俺は早速この男の正体について考え始めていた。
 「やっぱり、君たちは恐ろしい。本当に怖い。背筋が凍ってしまって、変な汗が出てきちゃうなぁ」
 「まぁ、落ち着いたら今日のところは帰れ。また明日詳しい話をしよう」

 そう言ってその建物を出た。
 「堀さん、どう思う?さっきの出来事」
辺りは野次馬とパトカーで群れていた。普段は静かだが、今日は違う。
 「分からないよ、そんなこと。とにかく、私は頭が痛い。じゃ、また明日」

最終更新:2014年11月14日 22:58