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 次の日、新聞やらテレビやら、とにかく昨日の事件で持ち切りだった。昨日は別の場所でも殺人事件は起きていたが、この、俺たちが接したニュースのみが大きく報道されていた。
 理由は、きっと凶器だろう。まさか日本の民間人が、戦争用に設計された拳銃を持っているなどと思わない。死体に残された弾丸から戦闘用であると推測したのだろう。そして、その拳銃は現在も見つかっていないらしい。
 きっと、それは今、あいつが持っている。
 信用していいのか?という疑問が脳内をぐるぐると巡り巡って、結局昨日のあのバーのような場所に来てしまっていた。

 「堀さん、来てくれたんだ」
「……まぁ、一応」
やはり無表情で、冷たく言葉を放つ。

 思い切って入口をノックした。

 「や、いらっしゃい」
昨日と同じく、白いワイシャツにビジネス用のスラックス。ネクタイはしていない。パーマをかけた巻き髪。茶髪。目元が隠れてしまいそうだが、辛うじて目は見える。
 「飲み物はいかが?なんでもあるよ」
「…………」
無言でその男を見る堀さん。言葉を発しない。
「あ、じゃ、コーヒーで。二人とも」

 「あの、昨日は助けてくれてありがとうございました」
一応、お礼は言っておく。
「助けてくれて……か。そうだな。うん。どういたしまして、って言っておくよ」
 「あなた、どこの誰ですか?始業式のときにも確か会場にいましたよね。教師じゃないはずです」
堀さんが口を開く。
 男は驚いた顔をする。
「気づかれてたのか。うん、俺は教員免許は持ってるが、あの高校の教師ではないよ」
だったら、何者なんだろう。

最終更新:2014年11月14日 22:59