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次の日、昨日部室でそんなことがあったということも忘れてしまっていただろう。それくらい大きな事件が起きていた。
下駄箱に人が群がっていて俺の靴が取れないので本当に勘弁してほしいのだが。
「おい、俺の下駄箱の中にも入ってる!!」
「嫌ぁぁあ!私も!」
「誰がこんなことしたんだろ……」
「汚ねぇ……触らない方がいいぞ、絶対ばい菌だらけだ」
騒ぎはとまらない。泣きじゃくる女子生徒もいれば、嘔吐する生徒もいる。尋常じゃないものがそこにあった。
「尾島、君のとこはどうだった?僕もやられてたよ」
佐伯が人ごみの中から現れる。何が起きているのか把握できない。
「目玉だよ。豚の目玉」
……それは驚きだ。
「でも、なんで豚の目玉ってわかったんだよ?ほかの動物の可能性もあるんだろ?」
「全ての教室に白いチョークで丁寧な字でこう書いてあった」
そう言って佐伯は俺に携帯で撮った写真を見せる。
『豚の瞳に映るものは世界の醜さ』『その眼を見ることすらしない者には罰を』
黒板に白いチョークで、それはそれは丁寧な字で、そう記されていた。
「意味わからねえよな。どうやら全員の下駄箱に一つずつ目玉が入っているらしいぜ。どうせ君とこもやられてるさ。僕は上履きが汚れていなかったからとりあえずよかった」
幸か不幸か俺の上履きも汚れていなかった。
最終更新:2014年11月14日 23:13