28ページ目
夏休みが終わって数日が経った日の朝のことだった。私はいつもよりも早めに学校へ行き、その日が提出の〆切だった課題を教室でやってしまおうと思っていた。
まだ7時過ぎだというのに外はじんわりと暑かった。
下駄箱で自分の上履きに履き替えたところで異臭がすることに気が付いた。生臭い。さっさと教室に向かおう。
教室に行くころには臭いはすっかり消えていた。下駄箱周辺だけが異様に臭かった。
私は一番乗りして教室に入り、窓を開ける。さっさと課題を終わらせてしまわないと期限に間に合いそうにない。
ふと、黒板の方に目を向ける。
そこに白いチョークで綺麗な字で書かれている字を見つける。
30分後、下駄箱で悲鳴を聞き、32分後、教室で騒ぎ立てるクラスメイトの話を耳にはさむまで、私はその意味が分からなかった。
異臭の原因はそういうことだったのか。
誰が、何のために、少し気になっていたがまずは課題を終わらせることに集中しなければならなかった。
豚の目玉事件の犯人は結局見つからなかった。目撃者もいなかった。まず、豚の目玉をどうやって何百と集めたのか。そこが最大の謎だった。
「堀さん、あなたは今日この教室に一番早く来たのよね?」
クラスの委員長に話しかけられた。名前は忘れてしまった。
「そうだけど」
「それどころか、あなたは一番早くに学校に来たのよね?校庭の清掃員があなたのことを見ているわ」
「そう……」
私は悟った。あぁ。私はこの事件の犯人になるのだろう、と。
豚の目玉が入っていなかった生徒は私だけ、そういう理由。簡単明白すっきり解決。っていうわけですか。さすがは委員長だ。
最終更新:2014年11月14日 23:14