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ガルガイド王国領南部の森林。グリーン王国へと続く道があるが、いくつもの道に枝分かれしていて初見では迷うこと必至の難所として知られている。
「あともう少し歩けばグリーン王国です。」
「あのグワダタウンではどうにか上手く蒔いたが、ガルガイドの追っ手に見つからなければいいが…。」
少女の先導で黒尽くめの少年がグリーン王国へと続く道を進んでいる。
馬の蹄と鎧が擦れ合う音が遠くで響き、それが段々と近づいてくる。
「言ってる側からこれか…。」
やがて騎士団の小隊が少年の姿を捉える。
「黒尽くめの男…。この者で間違い無いな。」
騎士の1人が調査書を取り出して確認する。
「そこの黒尽くめの男よ。今すぐに投降しろ。そうすれば命までは取らない。」
別の騎士が少年に投降を促す。
少年が刀の柄に手をかける。騎士達もそれを見て剣を構える。
「待って下さい。今手荒なことをすればガルガイドの騎士団は私達を追ってグリーン王国に雪崩れ込んできてしまいます。」
少年の腕に手をやり抜刀するのを少女が制止する。
「派手なことをすると面倒なことになるか…。ならば」
「縛道の六十三 鎖条鎖縛」
光の鎖が出現し、騎士達と馬を縛り上げる。
「うわっ、なんだこれは!貴様何をした!」
馬の制御が出来なくなり、小隊長格の騎士が落馬する。他の騎士達も次々に落馬し、身動きが取れなくなる。
「縛道の二十一 赤煙遁」
騎士達の群れを赤い煙が覆って視界を遮る。
「今の内に行くぞ。」
少年の言葉に首を縦に振って頷いた少女は駆け足で先を急いだ。少年もそれについていく。
最終更新:2016年10月12日 00:13