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十尾を倒したマジ殴りの余波は忍者男にも命中したが、忍者男はその場で消滅した。

「いつの間に…。そいつは影分身だ!」

外殻静血装(ブルートヴェーネ・アンハーベン)で大爆発を凌いだ少年が、正面に居たのは外殻であることに気付く。

「仙法・超大玉螺旋丸!」

水素の頭上から顔に橙色の模様を浮かべた忍者男の本体が攻撃を仕掛ける。

「普通のパンチ」

水素の拳と忍者男の超大玉螺旋丸がぶつかり合うが、拳を受けた超大玉螺旋丸は消滅し、そのまま拳は忍者男の胸部に叩きつけられた。

「馬鹿な…こんな強さ、出鱈目過ぎる…!」

遥か宙に打ち上げられた忍者男は血を吐きながら落下する。
落下した忍者男の体は地面に強く叩きつけられた。

「おいお前。確かに強かったぜ。今まで戦った中で多分一番強い。いい暇潰しになったぜ。」

水素が手をパンパンと二度と鳴らして手に付いた汚れを振り払う。

「なんなんだ…お前のその強さは…」

忍者男が掠れた声を口から吐く。

「知らねえよ。いつの間にか最強の力を手にしてたんだ。お陰で殆どワンパンで終わってつまんねえけどな。今日はいい退屈凌ぎになった。じゃあな。」

「自分が最強とばかり思っていたが、これ程強い奴が居るとはな…この世界はやはり面白い…!」

その場を立ち去る水素を横目に忍者男は呟いた後、意識を失った。

「で、某忍者漫画の術を使うあいつは結局何者なんだ?」

瓦礫の山となり原型を留めていないコロッセウムを後に、少年は疑問を呈する。

「そういや身分証見るの忘れてたな。まあいいだろ。多分その内また会うかもしれんし。」

今頃になってコロッセウムの異変を感じた近隣住民が集まり始めるが、事は終わった後だった。張本人の1人は意識を失い倒れ、もう1人は何事も無かったかのようにその場から去った。

集まった人々はマジ殴りの余波と尾獣玉のぶつかり合いを見ていたが遠過ぎて誰が戦っているのかは分からなかった。

それよりもグリーン王国が誇る歴史的建造物・コロッセウムが破壊されたという計り知れない損失が発生することになったが、水素の知ったことではなかった。

最終更新:2016年10月12日 00:25