40ページ目

「奴の下半身の無数の顔だ!奴は1回死ぬ度に顔の数が1つ減っているのを見た!奴は今まで食った相手の命を取り込んでるんだ!その顔の数だけ殺せば奴は死ぬ!」

水素がクレーター全域に響き渡る大声で自ら辿り着いた答えを叫んだ。

「しかし原作の喰虚(グロトネリア)は喰った虚(ホロウ)の力を得て強化・進化する能力だけだ。」

水素の隣に居た李信が生前に某漫画を読んだ記憶を思い出して説明する。

「奴はその更に上を行く進化を遂げたんだ!」

「水素、アンタ目も頭もいいわねぇ!正解よ!けど、私が喰った相手の数は54829人!アンタ達は私には勝てない!」

豚仮面が羽を使って空高く舞い上がる。

「クソッ!どうやって5万回も殺すんだよ!宝物庫の剣にも魔力にも限りがあるのに!」

小銭が絶望で絶叫する。

「まだこの世界に来たばかりで全てのスタンドを使いこなせるわけじゃねえ!こいつはやべえぜ!」

星屑も勝つ希望を失って青ざめていく。

「無限装弾虚閃(セロ・メトラジェッタ)」

豚仮面の触手に赤い霊圧が込められると、触手の一本一本から無数の虚閃が連射される。

「範囲が広過ぎて…避けきれねえ!」

降り注いでくる虚閃を前になす術も無く立ち尽くす星屑だったが、星屑の前に小銭が飛び出す。

「熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)!」

もう一枚のアーチャーのクラスカードを使って変身した小銭が7枚の光の盾を作り出し、折り重ねて花弁のような形に展開させて無数の虚閃を受け止める。

「小銭!」

「俺も一瞬諦めたけど、やっぱ諦めちゃ駄目だ星屑!」

「無駄よ!そんなものを出しても私の攻撃は防げない!」

光の壁は虚閃の連射を受けて一枚、また一枚と破壊されていく。

最終更新:2016年10月12日 00:40