57ページ目
アティーク将軍の号令一下、8000人のグリーン軍が猛り狂い、ただ王の首を目指して猛然と丘を駆け上がる。アティーク将軍は先頭切ってガルガイド兵を斬り伏せていく。
「敵襲!敵襲ー!」
グリーン軍の奇襲に浮き足立ったガルガイド本軍はまともに応戦も出来ずに突き崩され、丘の中腹まで進撃を許してしまった。
「国王陛下!お逃げ下さい!此処は我らにお任せを!」
ガルガイド国王の近衛隊長が国王に退却を促す。
「おのれグリーン王国!おのれ指名手配犯!この借りは必ず返す!覚えておれ!」
「さあ陛下、この馬にお乗り下さい!お早く!」
「うむ。はぁっ!」
ガルガイド国王は数百人の近衛兵に囲まれ守られながら脱出を図る。
「旗本は是なり!是へかかれ!」
冠を冠った男と近衛兵の一団を視認したアティークが剣先で指して自軍を叱咤する。
王の姿を発見したグリーン軍の将兵は5つある内の4つの柵まで突破してガルガイド国王に追い縋る。
「此処を通すな!死守しろ!国王陛下をお守りするのだ!」
近衛士官の1人が残った兵を叱咤し突撃を命じる。グリーン軍から見てガルガイド国王の姿は見る見る内に小さくなっていく。
「狼煙を上げろ!」
アティーク将軍の命令で兵の一人が手筒から狼煙を空へ打ち上げた。
「狼煙だ!今だやるぞ!」
戦場の後方にあるグリーン川の上流で、グリーン軍に協力する住民達が、密かに築いていた川の流れを堰き止める為の堤を切って落とすと、グリーン川は濁流となって龍の如く暴れ出す。
濁流は第五軍、本軍と第六軍を分断し、前者の退路を絶った。
「よし、民達がやってくれたみたいだな!この機を逃すな!ガルガイド国王を討ち取れ!」
川の氾濫はアティーク将軍からも見て取れた。もはやガルガイド国王の逃げ場は無い。
「川が…そんな馬鹿な…!」
ガルガイド国王も退路を絶たれたことに気付いた。
「もはやこれまで!せめて奴らに一矢報いてくれる!」
腰の剣を抜くと、自らを取り巻いていた近衛兵にも命じて最後の突撃を敢行する。
「ガルガイド国王、その首貰ったー!」
アティーク将軍を追い越して星屑が飛び出した。
「ザ・ワールド!」
星屑はスタンドのザ・ワールドを呼び出し、時間停止の能力を発動した。星屑は剣を掲げてガルガイド国王の首を一閃した。
「そして時は動き出す。」
時間停止の能力が解除されると、星屑によって胴体から切り離されたガルガイド国王の首が転がり落ち、血飛沫が噴き出した。
「このグリーン軍の星屑がガルガイド国王を討ち取ったぞ!」
星屑がガルガイド国王の髪を掴んで首を掲げると、グリーン軍の歓声が沸き上がった。
最終更新:2022年09月04日 16:03