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「この俺が放つ完全詠唱の黒棺だ!貴様如きに争う術は無い!終わりだ!」
しかし黒い直方体は中のエイジスに縛道ごと打ち砕かれた。中から現れたのは大きな狼としたエイジスだった。
「こんなもんかよ、真っ黒野郎。」
狼の姿をして人間の言葉を使うエイジスに、李信は不気味さを感じた。
「完全詠唱の黒棺を受けて無傷とは…」
言いかけたところで、エイジスが強化された脚力で爪を李信に向けながら飛び掛かってくる。
「速い!だが…!」
エイジスの冷気を帯びた爪は確かに李信に届いた。しかし傷はついていない。
「鋼皮(イエロ)と言ってな。俺は硬い皮膚で覆われているのだ。」
李信は左手を顔に翳して虚の仮面を被ると、右腕の強い力でエイジスの頭を掴み、青い霊圧を込める。
「相手の頭を掴んで放つ虚閃(セロ)を掴み虚閃(アガラール・セロ)と言う。その頭ごと消し飛ばしてやる。」
青い虚閃がゼロ距離でエイジスの頭部を直撃した。しかしエイジスは頬に軽い擦り傷を負ったのみだった。今度はエイジスが李信の腕を掴み、動きを封じる。
「エターナルフォースブリザード…!」
エイジスの全身から絶対零度の冷気が発せらた。瞬く間に李信は氷漬けになり、辺り一面は氷に覆われた。
「てめえのような外道は絶対許さねえ…!その汚い口も封じてやる!今すぐに!」
「冷殺剣」
エイジスの剣が凍てつく霊気を帯びる。獣になりながらも武器を巧みに扱う器用さもエイジスにはあった。そして強化した剣を逆手に持つ。
「エイジストラッシュ!」
目にも止まらぬスピードで氷漬けの李信を連続であらゆる方向から斬りつけまくる。
しかし李信は氷を破壊して中なら出てくる。だが確かにエイジスの攻撃で体中に傷を負い、血を流していた。
「調子に乗るのもこれまでだ。これを見ろ。」
李信は黒い衣装を胸元まで脱ぐと、胸にある青く輝く宝石のような球状の物体を見せた。李信の傷は見る見る内に塞がっていく。
「これは崩玉という。つい先日俺が取り込んだ。そしてこれは主に対する防衛本能だ。」
李信はそう説明すると衣装を着直す。
「さあ、此処からが本番だフェンリル。貴様に俺が倒せるかな?」
「万象一切灰燼と為せ 流刃若火」
最終更新:2022年09月04日 16:05