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「申し上げます!侵入した敵によりフクナガ様は逃亡、堂明元師様は討死されました!」
「あの役立たず共め!全兵をその2人に差し向けろ!」
伝令が城内のサバに伝えるとサバは激怒した。
「お待ち下さいサバ様。此処は俺が出ます。」
サバの傍で控えていた男が窓からの陽の光を浴びて姿を見せる。
「オルトロスか。もはやこの状況を打開出来るのはお前しか居ない。任せたぞ。」
「はっ!」
オルトロスと呼ばれた背の高い細身の男はサバの命令を受けると窓から飛び降りた。
城内二の曲輪では無敵ワンパンの水素と鉄血転化で自身を強化したエイジスが暴れていた。
「何人来ようがお前らに俺らは倒せねえ!」
逆手に持った二本の小刀で向かってくる敵兵を次々に斬り捨てていくエイジス。
そして矢や槍、剣を受けても傷一つつかない頑丈な体と敵をワンパンで倒し屍の山を築く水素。
「嘘だろ?敵はたった2人だぞ?こうなったら!」
敵士官の1人が魔法陣を自分の前に展開する。
「雷撃魔法、サンダーボルト!」
雷が魔法陣から発生して水素を襲うが、もちろん無傷である。
「あれ?何で?」
「攻撃ってのはな、こうやるんだよ。」
水素は素早くその士官の前に出て拳を突き出す。だが突如現れた影によりその拳は防がれた。何やら自分が影に叩きつけた拳による攻撃を自分で受けたような衝撃が体に走る。
「調子に乗るのもそこまでだ。」
「俺の拳を受けて無傷なのはお前が初めてだ。これは楽しませてもらえそうだな!」
「俺はオルトロス。有する能力はベクトル操作。今のはお前の拳による攻撃のベクトルを反射したのさ。」
影だった人物の正体が明らかになる。
「エイジス、お前は先に行け!サバを探すんだ!」
「分かった!」
水素が後ろで敵兵を斬り捨てているエイジスに言うとエイジスは高速で敵兵を斬り伏せ走りながら消えていった。
「お前らは手を出すな。」
オルトロスがそう言うと周りの敵兵が二の曲輪を捨てて本丸に走り去った。
「さて、2人きりになったところで始めるか!」
オルトロスが水素の視界から一瞬で消える。
「殺し合いをな!」
オルトロスが水素の左脇に現れ、右手の指を突き出した。
「俺が指でお前の体に触れればお前の体内の血液を逆流させて死に至らしめることが可能!」
しかし素早さでは水素の方が上である。オルトロスに触れられる前に水素はかわした。
「お前は自分が最強無敵だとでも思ってるんだろ?だが上には上が居るんだよ!」
オルトロスが再度ベクトル反射で高速移動し、水素に迫る。しかしまた楽々と避けられる。
「要するにお前に触れられなきゃとりあえず死なないんだろ?俺お前より速いし。」
「いつまでそんなことを言ってられるかな?」
オルトロスが両手を天に掲げると掌の上で竜巻が発生する。
「圧縮圧縮ー!空気を圧縮ー!」
大気を一箇所に集め、プラズマを作り出す。天は雷雲に覆い尽くされ、巨大なプラズマが生成された。
「へえー。大した規模だな。」
「いつまで余裕こいてんだてめえ!死ねえ!」
巨大プラズマが水素に向けて放たれた。
最終更新:2022年09月04日 16:20