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翌日午前2時頃、サバとランドラ帝国の軍49000余がクワッタに到着し、午前5時頃に布陣を完了した。

総大将はガルガイド王国の王子でランドラ帝国の皇族出身であるサバである。サバの本陣は北のクワキタ山に置かれた。サバの本軍は5000。

ランドラ帝国軍を率いるのは皇帝から派遣された大将軍・セール。セールの本営はクワキタ山の東、タカトー山に置かれた。その数15000。

右軍はオルトロスの3000、味噌カツの3000、真・ゆかりの2000。

中央軍はいぬなりの4000、ピザ屋の3000、くれないの3000、ぃょぅの2000。

左軍はああ@の3000、社員の3000、医学部ステハンの3000。

かっしー派に比べてサバ派には余裕があった。世界一の国力を誇るランドラ帝国には、この戦いに負けてもランドラ帝国に退けばまだまだ戦えるという思いがあったのである。

一方かっしー派には殆ど後がない。ぐり~ん王国の兵力はこの25000が精一杯だからである。まさに背水の陣だった。

そんな中、ランドラ帝国の大将軍セールの陣に、1人の使者が訪れていた。

「アティーク家臣・HOPEです。お目通りが叶い、恐悦至極に…」

「挨拶はいい。俺の内応についてだな?」

セールの陣にはアティークの家臣・HOPEが訪れていた。李信の指示でアティークが度々セールに使者を送り、内応を約束させていたのである。

「まずは主アティークよりです。
こちらに内応するのであれば、狼煙を上げた時点でタカトー山よりランドラ帝国とサバの連合軍を背後から突いていただきたい。かっしー派とグリーン王国の勝利の暁には本領安堵の上、ガルガイド王国領内の5郡を与え、貴殿をグリーン王国の大将軍とする。とのことです。」

「分かった。他には? 」

セールはアティークが出した条件に納得して次のHOPEの言葉に耳を傾けた。

「はい。主アティークの配下・李信より口上をお伝えするように仰せつかっています。」

HOPEは李信の書状を開き、読み上げる。

セール殿。現実世界ではいろいろあったが我々は同じ二次元派の仲間。私と志を同じくするのであれば、貴殿の英断を期待している。この戦いは世界平和への第一歩である。暴虐なランドラ帝国を共に倒そうではありませんか。
ランドラ帝国滅亡の折には貴殿に今の本領に加え、ランドラ帝国領の半分の統治をお任せしたい。当座の軍資金として私が先のガルガイド王国との戦いの恩賞としてグリーン国王から賜った10000000Zの内、前金として半分の5000000Zを納めさせていただく。残り5000000Zはこの戦の勝利の暁に支払わせていただく。
では、健闘を祈る。」

HOPEが読み終えると、HOPEの従者が、荷車で運んできた金を開け、セールに渡した。

「確かに500万ある。受け取っておこう。」

セールはそう言うと、配下の兵を呼んで箱を下げさせた。

「アティーク将軍に宜しくお伝えしろ。俺は狼煙を見たら攻撃を行うと。」

「はっ!では、これにて!」

HOPEはセールに一礼し、アティークの陣へと戻っていった。

「直江も必死だな。余程俺をアテにしてると見える。」

タカトー山の山頂に立つセールの眼下には、両軍合わせて8万以上の大軍勢が展開されていた。ランドラの旗が、ガルガイドの旗が、グリーンの旗が、風を受けて靡いている。

「はぁ?ガルガイド王国戦の恩賞で貰った金を全部セールに渡す?!お前馬鹿じゃねえの?」

李信の陣では、李信の部隊に配属された星屑が居た。

「勝つ為だ。負ければ我々の国が滅ぶ。そうすれば一文無しになる。負ければそれで財産を全て失うから持っていても意味が無い。なら勝つ為にそれを惜しみ無く使い、勝った時の恩賞としてそれよりも多くの見返りを貰えばいい。1000万Zでランドラ帝国最強のセールが味方になるなら安いもんだ。」

星屑の驚きに李信は平然と答えた。

「まあセールは1番兵を多く連れてるしな。でも本当に味方になるのか?」

星屑は半ばセールの内通を信じていない。

「確実に裏切らせる為にはもう一押し必要だ。」

「もう一押し?」

「俺達が戦いを有利に進めなければならない。此方が有利と見るやセールは必ず寝返りをうつだろう。」

李信が床几から立ち上がる。

「そろそろ始まる頃合いだ。アティークに指示しておいた。」

「何をだよ?」

星屑は話が見えていない。

「抜け駆けだ。戦端を切るのはガルガイドではなくグリーンの軍で無ければならない。戦後処理や外交を有利に進める為にな。先鋒のリキッドには悪いが。」

最終更新:2022年09月04日 16:34