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戦場になったクワッタという場所は周囲を山々に囲まれた盆地である。

この山々や盆地に両軍合わせて8万以上の軍勢が集結した。

クワキタ山にサバ軍総大将サバ、タカトー山にランドラ軍総大将セール、クワユキ山にガルガイド領3郡の盟主まさっち、グワグワ山にグリーン軍総大将のアティーク、バカンリニ山にかっしー軍総大将のかっしーがそれぞれ陣取っていた。

のどかな盆地と山々は人馬で埋め尽くされたのである。

かっしー派とグリーン軍には李信からアティークやかっしーを通してセールへの内応工作とその対応、セールが内応する場合しない場合の戦い方など、細かく作戦が伝えられていた。

敵の総大将を調略するという前代未聞の策に半信半疑の将も居たが、アティークやかっしーの名においての命令なので全軍が従う意志を固めていた。

午前7時、戦場全体は濃霧に包まれていた。その濃霧に紛れて先鋒を任されているリキッド隊の横を通り抜ける小隊があった。アティークの命で動いている家臣のカタストロフィである。

「止まれ!何者か!」

リキッド隊の騎士・庭師が通り抜けようとするカタストロフィの前に立ち塞がった。

「俺はアティークの家臣カタストロフィ。主の命で物見に向かうところだ。」

カタストロフィが馬上の人となったまま答えた。

「本日の先陣は主リキッドが承っている!物見も無用!」

庭師が力強く反論する。

「アティーク将軍はグリーン軍の総大将!戦場の状況を掴む必要がある!自分らの援軍として来た相手の軍事行動の妨害をするのがガルガイド王国騎士の作法なのか?」

「承知した。お通りシルガイア。」

庭師は引き下がり、カタストロフィ小隊は易々と先陣の前に躍り出た。

「よし、もっと敵に近づくぞ。」

カタストロフィ小隊は霧が立ち込める中、敵中央軍の先鋒・ぃょぅの部隊の前に出た。

「よし、弓隊構え。」

カタストロフィの指示で小隊の弓衆達が弓に矢をつがえる。

「放て!」

カタストロフィが振り上げた右腕を振り下ろすと、弓衆が一斉に矢を放った。ぃょぅ隊の10人程が射倒された。

「よし、退くぞ!」

霧がいつの間にか晴れ始め、カタストロフィ小隊は急いでアティークの本陣へと退がっていった。

最終更新:2022年09月04日 16:35