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空堀、土塁、幾重にも巡らされた馬防柵に守られた李信隊と平行隊の防御陣は堅く、兵力で勝っているにも関わらず敵右軍は攻めあぐねていた。

「放て!」

李信の命で砲弾が再びゆかり隊に発射され、弓隊の絶え間無い射撃と堅固な防御に怯んでいたゆかり隊に更なる損害を与えた。
オルトロス隊もゆかり隊もいたずらに犠牲者を増やすばかりである。

「俺が出る!」

業を煮やしたオルトロスの家臣・ぱしろへんだすがオルトロス隊の内1000を率いて出撃した。

「強弓隊、射撃用意!放てー!」

ぱしろへんだすは弓の名手であり、その配下も強弓の使い手揃いであった。通常よりも威力の高い強弓から矢が放たれ、李信隊の前列の弓衆が射倒されていく。

「第二射、放てー!」

ぱしろへんだすは自らも強弓を射る。次々と自隊の兵が射倒されていくのを李信はほぞを噛みながら見ていた。

「敵は怯んだぞ!柵を引き倒し突っ込め!敵将の首を取れ!」

オルトロスの大音声が鳴り響くと共に、オルトロス隊が李信隊目掛けて殺到しようと迫る。

「このままではまずい。槍隊用意!」

李信が叫ぶとポルクに指揮された李信隊の槍隊が隊列を作り前に出て槍を構える。

「絶対に柵を突破されてはならん!何としても持ち堪えろ!」

ポルクも必死だった。作戦を成功させる為には何としても守りきらなければならなかったのである。

「押し戻せー!」

平行隊2500と味噌カツ隊3000は一進一退の攻防を繰り広げている。平行隊は既に一の柵を突破され、二の柵まで迫られていた。

「このままじゃ俺が戦犯じゃないか!あのFランにも笑われる!何とかならないのか!」

平行が側近に怒りをぶち撒けるも、どうにもならない。すると1人の男が平行の前に出た。

「俺が敵の右側面を突きます。敵が崩れたら柵の外まで押し返して下さい。」

「お前か。よし行って来い!」

平行隊の副官が500の兵を率いて味噌カツ隊の右側面に回り込み、弓隊による射撃が行われた。側面を突かれた味噌カツ隊は浮き足立つ。

「槍隊前へー!」

副官部隊はそのまま突撃を開始し、味噌カツ隊を突き崩していく。

「あ、あの…態勢を立て直すからまた後で攻めるわ…。」

混乱する自隊を見て味噌カツが一時退却を命じる。しかしその時を見計らい平行隊は正面からも突撃を開始した。

平行の副官が慌てふためく味噌カツの側近衆を突き伏せ、味噌カツの眼前に迫った。

「も、漏れはまだ死にたくないんダナw」

味噌カツが馬を駆り、全速力で逃げる。

「逃がすか!」

副官が放った矢が味噌カツの後頭部に命中、味噌カツは落馬し起き上がることはなかった。

「味噌カツを討ち取ったぞ!」

平行隊から歓声が沸き上がった。この報は敵味方全軍に知らされ、反応は当然真逆のものだった。
指揮官を失った味噌カツ隊は隊の原型を留めず後方に逃げ去っていった。

最終更新:2022年09月04日 16:36