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クワキタ山 サバの本陣
次々と舞い込んでくる凶報にサバは半ば青ざめていた。 そして敵本陣のグワグワ山から狼煙が上がったのを確認した。敵の総攻撃の合図である。
「狼煙を上げろ!セールとまさっちの出馬を促せ!」
先程から何度も狼煙を上げているが、セールもまさっちも傍観するのみであった。
サバ本陣から7回目の狼煙が上がった。既に敵が総攻撃をかけるべく進み始めていた。
「まだ敗残兵をまとめて俺も出馬し、セールの15000とまさっちの5000が動けば戦局を五分に持ち込める!」
「サバ様、あれをご覧下さい!」
近くの兵が西の方角を指差して叫んだ。タカトー山のセール隊とクワユキ山のまさっち隊が動き出し、下山を始めたのである。
「やっと応じたかウスノロ共め。これで巻き返しを…ん?」
サバは目を疑った。
「まさっち隊が左軍の社員の方に向かっている…あいつ、血迷ったか!」
まさっち隊が目指しているのはグリーン・かっしー連合軍右軍のぷろふぃーる隊や水素隊ではなく、味方の社員隊だった。
「サバ様!タカトー山のセール隊も!」
タカトー山に目を見やる。明らかに味方のいぬなり隊やぃょぅ隊を目指して下山しているのである。
「奴ら…奴らまさか!まさか!」
サバの頭に最悪の事態が思い浮かぶ。その最悪の事態が起きれば最早持ち堪えられない。味方の負けが確定するのである。
そしてサバの予感は現実のものとなった。まさっち隊が社員隊を、セール隊がいぬなり隊を攻撃し始めたのである。
「申し上げます!セール隊が味方中央軍を、まさっち隊が味方左軍を攻めております!」
目の前の信じ難い光景と、伝令兵の伝令が、サバを絶望へと叩き落とした!
「裏切った!まさっちとセールがこの俺を裏切りよったぁぁぁ!」
サバが激昂し、床几から立ち上がって抜刀するや否や、自身の馬印を切り倒した。
「アティークとかっしーの本軍が動き出しましたぁ!」
兵が正面の方向を指差して叫ぶ。この機に乗じてアティークとかっしーも総攻撃に参加すべく動き出したのである。
サバ・ランドラ連合軍は正面からかっしー・グリーン連合軍、西からまさっち隊、中央軍の背後からセール隊の攻撃を受けることになり、退路はサバ本陣のクワキタ山から南しか無くなったのである。
「サバ様!此処はお退き下さい!生きて再起を図るのです!」
サバの側近がサバに退却を促す。もはや勝敗は誰の目にも明らかであった。
「敵左軍の李信、エイジス、平行が此方に向かっております!お早く!此処は我らが食い止めます!」
サバの側近・トラウマがサバの腕を掴み、無理矢理陣幕から引きずり出して背中を押した。
「トラウマ…お前…」
「サバ様、諦めてはなりません!死んではなりません!ランドラ帝国に戻ればまだ十分戦えます!再起の道があります!」
サバはトラウマの必死の説得を受けてついに退却を命じた。
「無念だが勝敗は決した!これよりこのクワッタから俺は落ち延びる!」
サバは3000の兵をトラウマに与えて殿を任せ、自らは2000の兵を伴いクワキタ山から下山を始めた。目指すはランドラ帝国領である。
最終更新:2022年09月04日 16:44