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「二人共そろそろ良いかしら?」
俺と翼の会話を見守っていた留々華が呆れた様子で口を挟んできた。
「おっと今からルルちゃんのターンだ。彰、口を閉じたまえ」
「へいへい」
取り敢えず俺らは近くの木の幹に腰を下ろした。
森は人とポケモンで賑わっていた。
主にヒウンシティに住む子供達が遊んでいる。
無邪気に遊ぶ姿はなんとも微笑ましい。
しかし、もしも此所に奴らが現れたら・・・・。
ポケモンの姿を見るとどうしてもその事を考えてしまう。
「で、何の会議すんの?」
俺の質問に南は少しためらってから答えた。
「うーん、会議をする前にまずはこれを見て欲しいの」
彼女は肩に下げていたバッグから何かを取り出した。
それは大きな紙―――いや、ポスターだった。
「なんだ、バトル大会の広告か」
「うん。そうなんだけどただのバトル大会じゃないのよ。見てよこれ」
――――全国大会。
まず目に入ったのがその単語だ。
なるほど、ザ・ワールド・チャンピオン・リーグ――――TWCRというポケモンバトル大会が此所、イッシュ地方で開催されるらしい。
期間は8月10日~9月25日。
なお、8月31日までは予選とする。
ちょうど夏休み終了直前前までだ。
エントリーは8月8日まで・・・。
ずいぶんギリギリまで募集するな・・・。
「で、これがどうかしたの?」
「単刀直入に言わせてもらうよ。参加しよう」
「は?」
こうなることは予想していた。
しかし、いくらなんでも単刀直入過ぎる。
「一応、俺とルルちゃんはもうエントリーした。後はお前だけだ」
確かに二人は参加条件の6匹のポケモンを持っている。
しかし、翼はともかく南なんてバトルは滅多にしないしレベルも低い。
翼は確かにバトルのセンスはまぁまぁ良いが、全国に通用するかどうか。
まぁ、どちらにせよ―――
「悪いけど、俺は出ないよ」
俺はわざと視線をそらして二人に言った。
「お前らも知ってるだろ、俺の過去。この前話したばかりじゃん」
「うん。でもやだ」
他人が聞けばまったく会話が成り立ってないのだが、俺には言いたいことが大体解る。
「なんで俺の過去を知っておきながら出させる? 頼むからもうポケモンとは関わらせないでくれ」
「ぃぃょ」
今のは承諾のいいよではなく、否定形のぃぃょ。
これもまた異端な会話であるというのは置いといて・・・。
「なんでそうまでして出させようとする? もしかして、優勝賞品目当てか?」
「そうだよ。優勝賞品1億円」
・・・金目当てかよ。
もう少しまともな賞品かと思ったが、期待して損した。
「悪いが本当にこの大会には参加出来ない。ポケモンとは関わらない。そう決めたんだ」
「え、ちょ―――」
「じゃあな。大会頑張れよ。夏休み後の結果楽しみにしてるわ」
俺はさっさとその場から消え、ヤグルマの森を出ていった。
最終更新:2014年01月30日 22:24