第二話【奇襲】
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夜のヒウンシティの歩くのは久々だった。
しかし、例え夜でもこの街を歩く人の数は少なくない。
昼間よりは少ないものの、イッシュ地方で夜これだけの人が道を歩いているのは珍しい光景だ。
とはいえ、人が多いのはヒウンシティの4つある通のうち2つ、ヒウンストリートとモードストリートのみで、残るスリムストリートと名称のないジムがある通り(ジムストリートと呼ばれることが多い)は昼も夜もほとんど人が通らない。
D.D.Dのアジトはヒウンシティ最も西よりのジムストリートにあった。
「なるほどねー、ヒウンジム正面にある建物を使ってるのか」
「あそこにはD.D.Dとはまったく関係ない広告が貼ってあるからうまくカモフラージュできてるの。
まだD.Dに我々の存在が知られてないとはいえ、そのうちアジトが狙われるかもしれないk―――」
「キャアアアアアアアア!!」
―――ジムストリートに曲がろうとした途端、突然スリムストリートの方から叫び声が聞こえた。
俺と博士は急いで今来た道を走り、そこへ向かった。
スリムストリートはシーンと静まり返っていた。
昼間は数えきれる程人はいるが、夜は誰一人見当たらない。
―――いや、一人いた。
電灯に照らされ、道端に倒れている少女が。
しかも、彼女の顔には見覚えがあった。
「南!」
俺はうつ伏せに倒れている南の体を起こし、軽く揺さぶった。
南はゆっくりと目を明け、俺の顔に向かって手を伸ばそうとする。
「・・・彰。ポケモンが・・・変な人に・・・」
彼女の手が俺の頬に触れた。
力がほとんど入ってなかった。
俺は彼女の手を握って言った。
「必ず取り返す・・・!!」
南を博士に預けて走ろうとすらと、その博士は俺を呼び止めた。
「彰くん、ポケモン持ってないんでしょ?」
「あ」
「これを使って!」
アラララギ博士はポケットからモンスターボールとポケモン図鑑を取り出し、俺に向かって投げた。
「これは・・・」
「さっきのゾロアークよ! 扱うのは初めてかもしれないけど・・・貴方ならできるわよね?」
「・・・ああ!」
ポケットにモンスターボールやらを収めたあと、ダッシュでヒウンシティの中央、セントラルエリアを目指した。
最終更新:2014年01月30日 22:32