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「あ、待って彰くん!」
俺が南や翼と一緒に建物を出ようとすると、アラララギ博士が呼び止めた。
「ん、なんですか?」
「貴方にこれをあげるわ」
彼女が俺に渡したのはモンスターボール。恐らく、ゾロアークが入ってる。
「え、良いんですか!?」
「ええ。研究員の私には必要ないし、もともとこれは貴方にあげるつもりだったのよ。受け取って」
俺は彼女の差し出したモンスターボールを手に取った。
「ゾロアーク・・・。これから宜しくな」
俺はそのモンスターボールに向かって囁いた。
「良かったね、ゾロアークもらえて」
アジトをでたあと、南が言った。
「あぁ。自分のポケモンがいると心強い」
そう言いながら話していると、前に人影がいくつか見えた。
「おーい、翼君達ー!」
彼らはD.D.Dのメンバーだった。
「お、紫音ちゃん達だ」
翼が言う。
「途中まで一緒に帰ろうよ」
こうして、俺、翼、南、紫音、美音、玲音、龍騎、茜は途中まで一緒に帰ることになった。
「へぇ、じゃあ南ちゃんと彰くんは翼君のクラスメイトなんだ。」
「まあな。ほんとお前がアジトに来たときは驚いたよ」
「そりゃこっちもだ」
「お互い様だね」
「そいやーさ、紫音と美音は姉妹なんだって? 似てるよな、ほんと」
いきなり呼び捨てにしてしまったが、良かっただろうか。ま、良いってことにしとこう
「似てるのは外見くらいだよ。美音ったらちっとも喋んないもん」
紫音がそう言うと、美音は顔を赤くして言う。
「わ、私、人見知りなんで・・・」
確かに中身は全然違った。
二人とも髪は紺色で瞳は緑。
妹の美音の方が髪が長く、見分ける手段はそれくらいしかない。
後は声のトーンとか性格か。
「姉が喋りすぎるから、妹が話す場面がなくなっちまつまたんじゃねーの」
と、玲音が言う。
「そ、そんなことないよー! ね?」
「う、うん。多分」
「多分(笑)」
玲音が笑うと、紫音は「笑うな!」と怒る。
皆して笑った。
翼達は学校で龍騎と会ったことないの?」
玲音が訊いてきた。
「俺は会ったことない。けど、似てる人なら見たことある」
翼が答える。
確かに俺も似たような人は見たことがあった。
そいつは学校で一番強いと噂されてるポケモントレーナー。
白い髪に金色の瞳、まるで猛獣のような威厳を持つ吊り目。
名前は忘れたが、確かにあれは学校一と言える実力を持っていた。
それに比べ、こっちの龍騎は容姿こそほとんど同じだが、この優しそうな顔や口調。
全てが彼とは正反対だった。
もしかしたら彼の兄弟なのかもしれないが、それにしては夜嶋姉妹以上に中身が違いすぎる。
それにD.D.Dに入れるならば、龍騎より彼の方が適当だとは思うが・・・。
「あぁ、それね。僕もよく聞くけど、一体誰のことだか」
龍騎は知らなかった。
兄弟ではないようだ。
最終更新:2014年01月30日 22:46